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KDDI、AIデータセンター構築に向けシャープ堺工場の土地建物を100億円で取得

 KDDI株式会社は4日、AIデータセンターの構築に向けて、シャープ堺工場の土地や建物などを取得することについて、シャープ株式会社と売買契約を締結したと発表した。取得価格は100億円。

 KDDIでは、NVIDIA GB200 NVL72を始めとした最新のGPU基盤を導入し、兆単位パラメーターの大規模な生成AIモデルを高速に開発できる「大阪堺データセンター」として、2025年度中の稼働開始を目指す。

シャープ堺工場(撮影:大河原克行氏)
KDDIが購入した建物からはSDP(堺ディスプレイプロダクト)のロゴがすでに消えている(写真提供:シャープ)

 大阪堺データセンターは、冷却方式に直接液冷方式+空冷方式のハイブリッド型を採用。GPUの利用用途は、法人顧客へのサービス提供で、幅広い業界の顧客に提供する汎用型AIサービス、特定業界の課題を解決する特化型AIサービス、AIモデル・AIアプリ開発者向けのプラットフォームサービス、計算資源としてのGPUリソース提供サービスなどを挙げている。

 KDDIは、大阪堺データセンターを生成AIの開発やその他のAI関連事業に活用するほか、AI時代のビジネスプラットフォーム「WAKONX」を通じて企業などに提供すると説明。また、大阪堺データセンターでは、最新の電源技術や水冷技術を用いることで電力使用量を抑えた上で、再生可能エネルギー由来の電力を100%利用して環境負荷を低減し、カーボンニュートラルに貢献するとしている。