ニュース
NTT東日本、商業施設などの異常をAIで検知する「ギガらくカメラ 映像解析オプション MIMAMORI AI」を提供
2025年3月24日 06:30
株式会社アジラと東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)は21日、NTT東日本がアジラのライセンス提供のもと、クラウド上のAIが防犯カメラ映像の異常を自動検知する「ギガらくカメラ 映像解析オプション MIMAMORI AI」を3月31日に提供開始すると発表した。
NTT東日本は、2016年4月にクラウド型防犯カメラ「ギガらくカメラ」を提供開始し、中小中堅企業を中心に、防犯カメラ導入および通信ネットワークの環境整備に取り組み、累計約14.5万台を販売している。アジラは、2015年の会社設立以来、AIを活用した行動認識技術や画像解析技術の研究開発を行い、大規模施設を中心としたオンプレミス型のAI警備システム「AI Security asilla」を2022年から提供している。
NTT東日本とアジラは、有線・無線ネットワークと映像解析AIを組み合わせることにより、人材不足の深刻化によるさまざまな社会課題を解決することを目指した共同事業の実施に合意し、提携を1月29日に結んだ。さらに提携を加速するため、NTTグループのCVCである株式会社NTTドコモ・ベンチャーズ(以下、NDV)は、NDVが運用するNTTインベストメント・パートナーズファンド4号投資事業有限責任組合を通じてアジラへ出資を行った。
提携に基づき新たに提供する「ギガらくカメラ 映像解析オプション MIMAMORI AI」は、ギガらくカメラの映像録画機能に加え、人の姿勢や動きを分析できる骨格推定方式の「行動認識AI」を用いてリアルタイムで映像解析を行い、不審・異常行動を検知・通知できるサービス。現地には「ギガらくカメラ」を設置するだけで、本サービスを利用でき、検知データはクラウドで管理されるため、遠隔からの監視や複数拠点の一元管理が可能となる。
大規模施設を中心に導入実績があるアジラのオンプレミス型「行動認識AI」を「クラウド」で実現。カメラ1台単位から導入可能なサービス設計で、骨格推定方式の行動認識AIにより、物体検知方式では不可欠だった精密なカメラ画角調整が不要。クラウドカメラと異常検知機能を月額制で提供する。異常検知機能は短期間のスポット利用も可能なため、イベントに合わせた活用もできる。
「ギガらくカメラ」をインターネット接続するだけで、異常検知を導入可能で、拠点にカメラ録画サーバーおよび解析サーバーを設置する必要がなく、簡易に導入が可能。クラウド型であるため、遠隔からの監視や複数拠点の一元管理ができる。
異常検知時の外部アラートにより、事件・事故の未然防止や迅速な問題解決が可能になり、異常検知時はメール通知を実施する(2025年度にスピーカー・パトランプ連携機能を実装予定)。
一つのAIで、警備・防犯セキュリティとマーケティングのマルチユースケース利用でき、人の状況(迷惑行為・ホスピタリティ・施設利用状況)から物の状況まで、リアルタイムで把握できる。また、施設利用状況として、来店人数や属性(年齢推定・性別)の計測ができる機能も提供する。
(プレビュー版として無償提供、2025年度に正式版を有償提供予定)。
サービスは、主に費用対効果の観点でオンプレミス型の異常検知サービスの導入が難しかった、中小規模施設(商業、公共施設、オフィスビルなど)、無人店舗(コインランドリー、無人駅など)、介護施設、保育施設などでの利用を想定する。
サービスの料金は、基本機能の「スタンダードプラン」が1カメラ装置につき月額1万4850円。オプション機能のセキュリティ強化機能(自転車検知/スケボー検知/白杖検知/車椅子検知/人数カウント/混雑状況/放置物検知)が1カメラ装置につき月額1980円。マーケット機能の属性分析(年齢推定・性別)は、プレビュー版として無償提供する(正式版リリース時に有償化)。