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Sansanのインボイス管理サービス「Bill One」、Peppol対応のデジタルインボイスを受領可能に
2025年3月13日 14:21
Sansan株式会社は13日、クラウド型請求書管理サービス「Bill One」において、「デジタルインボイスオプション」を提供開始したと発表した。これを利用すると、Peppolネットワークを通じて送付される「デジタルインボイス」を、Bill One上で受領できるようになるという。
Peppolは、請求書などの電子文書を、標準化されたフォーマットでやり取りするための国際標準規格。このPeppolでは、法人単位で割り付けられたID(Peppol ID)を基にデジタルインボイスが発行されるため、受領する企業では、各担当者に再振り分けする新たな業務が発生するが、Bill Oneでは、デジタルインボイスの発行者側が、Peppol IDに加えて各担当者のメールアドレスを指定できるようになるため、担当者単位でのデジタルインボイスの受領を実現するとした。
また、Peppolに対応したデジタルインボイスは国際規格に沿ったファイル形式となっており、一般的にやり取りされるPDF形式の請求書とは見え方が異なる。そこでBill Oneでは、Peppolネットワークから送付されるデータを整理し、PDF形式の請求書を自動生成することにより、担当者が見慣れた形式でデジタルインボイスを処理できる環境を提供するとのこと。Sansanでは、デジタルインボイスについても、これまでの請求書受領時と同じ業務フローで処理できる環境を提供することで、利用者の負担を低減し、その活用を後押ししたい考えだ。
さらに、Peppolネットワークから受領したデジタルインボイスは、インボイス制度に必要な適格請求書の記載項目は網羅されるものの、記載されている内容が正しいかどうかは、各企業で確認する必要がある。こうした課題を解決するために、今回は、適格請求書の要件を満たすかどうかを自動判定できる「適格請求書判定機能」を強化し、デジタルインボイスでも判定対象に追加した。これにより、請求書発行者の事業者番号を国税庁のシステムと自動照合したり、税率別の消費税額を自動検算したりできるので、法制度への対応を効率化されるとしている。
なおデジタルインボイスの受領には、ファイルを安全に受信できるよう管理を行うPeppolアクセスポイントが必要なため、Sansanでは、Peppolアクセスポイントプロバイダーである株式会社TKCと協業し、サービスの提供を実現している。