ニュース

量子コンピューティングサービス「Fixstars Amplify」、富士通の「デジタルアニーラ」を標準マシンに追加

 株式会社Fixstars Amplifyは18日、同社が運営する量子コンピューティングクラウドサービス「Fixstars Amplify」において、ベンダー各社と個別にマシン利用契約を行うことなく利用できる標準マシンに、富士通株式会社が提供する「Fujitsu Computing as a Service Digital Annealer(以下、デジタルアニーラ)」を追加し、「Fixstars Amplify 富士通デジタルアニーラオプション」として提供を開始したと発表した。これにより、大規模な組み合わせ最適化問題を高速に解くことができるデジタルアニーラを、より手軽に利用できるとしている。

 Fixstars Amplifyは、組み合わせ最適化問題を解決するシステムを開発・運用できるクラウドサービス。従来型のコンピューターと量子コンピューターの両方ともを同様に使える互換性と、汎用性の高いアプリケーションを簡単に開発できるSDKを特徴とする。各社が提供している、組み合わせ最適化問題に特化した量子アニーリング・イジングマシンや、数理最適化ソルバー、ゲート式量子コンピューターを、それぞれの専門知識がなくてもクラウド環境で手軽に利用できる。

 デジタルアニーラは、富士通が開発した、量子現象に着想を得たコンピューティング技術で、現在の汎用コンピューターでは解くことが難しい「組み合わせ最適化問題」を高速で解くことができる。最新の第4世代デジタルアニーラは、10万ビット規模で課題に対応しており、ビット間全結合による使いやすさと64bit階調の高精度を実現している。

 今回、デジタルアニーラがFixstars Amplifyの標準マシンに追加され、ユーザー登録・契約・サポートまでワンストップで対応できる体制となった。Fixstars Amplifyの利用者は、デジタルアニーラと連携させて使用する際に、サービスの実行環境の準備や管理が不要となり、円滑な導入と運用が可能となる。

 Fixstars Amplify 富士通デジタルアニーラオプションの利用料金は、月額50万円(税別)から。また、Fixstars Amplifyのユーザー登録をすると、Fixstars Amplify 富士通デジタルアニーラオプションの無料トークンが自動的に付与され、すぐに試用できる。