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日立ヴァンタラ、AIインフラソリューション「Hitachi iQ」にミッドレンジ/エントリーモデルを追加

 日立ヴァンタラ株式会社は25日、AIソリューションのポートフォリオ「Hitachi iQ」の第二弾として、スケールアウト型のミッドレンジモデルと、コンパクトなエントリーモデルをラインアップに追加し、提供を開始した。

 Hitachi iQは、企業のAI導入に向けたAIインフラを提供するソリューションとして、7月に提供を開始。今回、Hitachi iQの第二弾として、推論と学習用途の両方をカバーするスケールアウト型のミッドレンジモデルと、推論用途に適したコンパクトなエントリーモデルをラインアップに追加した。両モデルは、初期投資を抑えつつ、オンプレミス環境でAIの構築・運用でき、データのセキュリティを確保できる。

「Hitachi iQ」のラインアップ

 ミッドレンジモデルは、初期投資を抑えながら、事業規模に応じた柔軟なスケールアウトが可能。顧客の用途に合わせて、NVIDIA GPUの搭載枚数を段階的に増やせ、推論に加えて、LLM2の学習にも適しているモデルとなる。また、オンプレミスで生成AI環境を構築することで、セキュリティ確保されたシステム環境を実現し、機密性の高い企業データの活用を可能にする。

 エントリーモデルは、推論用途に必要な最小限の構成でのAI活用が可能。両モデルとも、顧客の業務で長年蓄積した企業のデータを活用することで、生成AIの精度を高め、ビジネス成長に貢献する。

 また、AIのコンサルティングサービスとして、海外で先行して販売開始していた「AI Discovery Service for Hitachi iQ」を、日本市場向けに25日から提供する。サービスは、顧客課題を理解し、具体的な解決策をアジャイルに具現化するDXの上流工程において、実績と知見をもつGlobalLogicと連携しながら提供するもので、顧客のAI導入を成功させるための、価値の特定、ユースケースの定義、データの評価、戦略的ロードマップの作成を支援する。

 Hitachi iQは、As a Service型での利用を選択可能にしており、CAPEX(設備投資コスト)をOPEX(事業運用コスト)化し、コスト平準化や初期投資を低減するとともに、財務上のリスクを回避できると説明。スモールスタートや、迅速な容量の拡張が可能で、ケースに合わせたインフラを柔軟・迅速に確保でき、日立ヴァンタラのノウハウをベースとした安定稼働支援サービスにより、効率的かつ安定的な運用を支援するとしている。

 また、日立製作所が提供する「業務特化型LLM構築・運用サービス」や「生成AI業務適用サービス」などの各種サービスと連携して、データインフラからサービスまでワンストップで、顧客の業務改善を継続的に支援するとしている。