NTTなど9社、400Gbps高速データセンター間接続を実現するIOWNネットワークソリューションを提供開始

　日本電信電話株式会社（以下、NTT）、NTTアドバンステクノロジ株式会社（以下、NTT-AT）、株式会社ACCESS、米IP Infusion、米Broadcom、台湾Edgecore Networks（以下、Edgecore）、台湾UfiSpace、富士通オプティカルコンポーネンツ株式会社（以下、FOC）、日本電気株式会社（以下、NEC）の9社は4日、各社が持つ技術や製品を組み合わせて、400Gbpsの高速データセンター間接続を実現する、IOWNネットワークソリューション（400G）を提供する体制が整ったと発表した。ソリューションはNTT-AT、IP Infusionから販売する。

　IOWNネットワークソリューション（400G）は、NTTのIOWN技術とIP Infusionの技術などを組み合わせることで、高速大容量・低消費電力通信を実現する、400Gbpsに対応した長距離伝送可能なスイッチ／ルーター。ソフトウェアとハードウェアが分離されており、ネットワークOS（ソフトウェア）・ホワイトボックス装置（ハードウェア）・400G ZR/ZR+光トランシーバー（光トランシーバー）で構成される。

「IOWNネットワークソリューション（400G）」の概要

　ソリューションにより、データセンター事業者や通信事業者などの顧客は、高速・長距離伝送可能な400G ZR/ZR+に準拠する、シンプルかつ経済的なデータセンター間ネットワークを構築できると説明。これにより、高速データセンター間接続を構成する設備の構築運用コストを50％削減、電力消費量を40％削減、省スペース化などに貢献するとしている。

　FOC、NECの光トランシーバーは、低電力かつ安定した伝送性能を実現するNTTイノベーティブデバイス株式会社の光電融合デバイスを搭載し、オープン化された標準仕様に準拠する。

　ネットワークOSとホワイトボックス装置の組み合わせにより、スイッチ／ルーターを実現し、複数のホワイトボックス装置、光トランシーバーの中から、顧客のニーズに応じた最適な組み合わせを選択できる。

　トランスポンダ機能をスイッチ／ルーターに集約することで、機器コスト削減、保守費削減、省電力化、省スペース化、構築リードタイム短縮などを実現。NTTとACCESS、IP Infusionの技術が組み合わされたネットワークOSにより、顧客ネットワークの保守の高度化や運用品質の向上に貢献する、豊富な機能を提供する。

「IOWNネットワークソリューション（400G）」におけるネットワークOSとホワイトボックス装置、光トランシーバーの最適な組み合わせ

「IOWNネットワークソリューション（400G）」におけるトランスポンダ機能のスイッチ／ルーター集約

　9社は、データセンター間接続のさらなる高速・大容量化のニーズに加えて、データセンター内のバックエンドネットワークの高速・大容量化のニーズ、やデータセンターの電力消費量削減のニーズなどに対しても、各社が持つ技術や製品などを組み合わせることで対応していくと説明。さらに、IOWN APN網との接続による、データセンターとさまざまな拠点との大容量・低遅延・低消費電力通信の実現など、データセンター関連ネットワーク高度化ニーズにも対応していくとしている。