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NTT Com、IOWN構想に基づく「APN専用線プラン powered by IOWN」を提供

 NTTコミュニケーションズ株式会社(以下、NTT Com)は、NTTのIOWN構想に基づき、顧客の通信インフラに対する高度化ニーズに対応した都道府県間をまたぐ通信サービス「APN専用線プラン powered by IOWN(以下、APN専用線)」を、3月1日に提供開始すると発表した。

 またAPN専用線と合わせて利用できる、エンドツーエンドでの遅延量の可視化や遅延調整機能を備えた端末装置(以下、遅延調整装置)の提供も開始する。

 NTT Comでは、オンラインでの動画配信や、映像などのデータを取り扱うIoTデバイスの増加などにより、大容量・低遅延通信のニーズが拡大しており、さらに昨今の生成AIや自動運転技術などGPUを活用した新たな利用形態の進展により、データ転送容量や消費電力量の大幅な増加が課題となっていると説明。こうした状況を受け、フォトニクス(光)ベースの技術を活用した、APN専用線サービスの提供を開始するとしている。

 APN専用線は、顧客の既存設備やニーズに合わせた多様な伝送プロトコルを収容可能なOTU4をユーザーインターフェイスに採用し、イーサネットやSDHなどの多重収容を可能にする。顧客の要望に応じて、NTT Comの国内70拠点以上のデータセンター間などをAPN専用線で接続でき、クラウド事業者やインターネットサービスプロバイダーなどの大容量バックボーンやプラットフォーム構築ニーズに対応する。

 また、APN専用線と遅延調整装置を組み合わせることで、エンドツーエンドでの遅延の可視化・調整を実現。これにより、イベント開催で遠隔地にある会場間をリアルタイム映像で結び、一体感を生み出す演出の実現や、遠隔地にある工場の精密な機械操作、多拠点からのCAD設計業務の連携、遠隔医療などでの活用が期待できるとしている。

 APN専用線の提供品目は100Gbps、提供インターフェイスはOTU4、提供エリアは国内全域。提供料金は要問い合わせ。

 NTT Comでは、2025年度内に、新たな通信設備の導入とSoftware-Defined技術の活用により、さらなる大容量・低遅延・低消費電力通信を、迅速かつ柔軟に、リーズナブルな料金で提供できるAPN通信サービスを実現すると説明。具体的には、400Gbps以上品目の提供やポータルによるオンデマンド増速機能などを順次提供する予定としている。

 さらに、高発熱サーバー対応の超省電力データセンターである「Green Nexcenter」との接続を加速していくことで、生成AIなどのGPU利用に必要な電力量を大幅に削減した環境を提供し、グリーントランスフォーメーションの実現に貢献すると説明。また、APN通信サービスの特性を生かし、データセンター間通信の遅延値削減などによる、地域へのデータセンター分散などのニーズに対応していくとしている。