ニュース

キンドリル、パナソニックグループ基幹データセンターの温熱環境を刷新、CO2排出量削減に貢献

 キンドリルジャパン株式会社(以下、キンドリル)は24日、パナソニック インフォメーションシステムズ株式会社(以下、パナソニックIS)がグループ向け基幹システムを運用しているデータセンターについて、キンドリルのカーボンマネジメントソリューションやデータセンター設備の知見やスキルを活用し、温熱環境を検証して10台の空調機を削減することで、ITインフラに最適かつサステナブルな温熱環境への刷新に貢献したと発表した。

 パナソニックグループは、2022年1月に長期環境ビジョン「Panasonic GREEN IMPACT」を策定し、2050年までに3億トン以上のCO2削減インパクトを目指している。企業成長の基盤となるIT環境においても、CO2排出量削減に向けた取り組みが必須で、システムの安定稼働を維持しながら、最適でサステナブルな環境の構築が求められていたという。

 空調稼働の最適化には、機器の吸気温度の推移を前提としながら、システムの安定稼働と空調機稼働の最小化の両方を図ることが重要となる。

 キンドリルでは、同社のカーボンマネジメントソリューションの一つであるサーマルシミュレーションを活用して、データセンター内の温熱環境を検証した。その結果、排熱回り込みや冷風不足の箇所が判明し、天井開口やパーティションの設置、ケーブル開口部ふさぎ、ラックデザインの変更を行った。また、サステナブルなデータセンターを維持するための支援として、今後の運用や機器の変更に役立つ運用ガイドを策定した。

 この取り組みにより、これまではデータセンター全体として約35台の空調機を稼働していたが、約29%にあたる10台の空調を削減でき、年間約180トンのCO2削減を達成することになると見込んでいる。