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NTTドコモビジネス、AI時代に向け広帯域や柔軟な帯域変更に対応するネットワークサービス「docomo business APN Plus powered by IOWN」を提供

 NTTドコモビジネス株式会社(旧NTTコミュニケーションズ)は18日、IOWN構想に基づくAPN(All-Photonics Network)技術を取り入れたネットワークサービスを、新たなブランド「docomo business APN Plus powered by IOWN(以下、docomo business APN Plus)」として10月1日に提供開始すると発表した。

 docomo business APN Plusは、オンデマンドで帯域変更が可能な回線メニューの追加や、さらなる広帯域メニューの拡充などの機能強化により、AI時代に最適なAI-Centric ICTプラットフォーム構想を支える中核サービスとして展開していくと説明する。また、これに伴い、既存のAPNサービス「APN専用線プラン powered by IOWN(以下、APN専用線)」は、docomo business APN Plusに統合する。

 NTTドコモビジネスでは、生成AIは対話型からAIエージェント型へ進化しており、AIエージェントの自律的な行動によって、企業のネットワーク利用状況は日々変動することが予想されると説明する。そのため、従来の「最大トラフィックを想定したネットワーク」から、「トラフィックに応じて回線容量をオンデマンドで調整できる柔軟なネットワーク」への顧客ニーズが高まると想定されるという。

 また、AI基盤としてのデータセンターも、電力枯渇や企業の重要なデータの自社管理の観点から、プライベートAIデータセンター(コンテナ型データセンター)化が進展し、事業の拡大に応じて拡張可能なコンテナ型データセンターの需要も拡大していると指摘する。

 こうしたAI活用の拡大に伴う利用形態の変化や多様性に応じて、docomo business APN Plusは大容量、低遅延かつ揺らぎのない通信品質の特長に加え、柔軟かつ迅速に帯域や経路の変更ができるネットワークを実現する。

 docomo business APN Plusでは、帯域・料金固定型のメニューとして、10Gbps、100Gbps、400Gbps、800Gbpsを提供する他、今後のラインアップとして、帯域保証型通信としては世界最高水準となる1.2Tbpsの帯域を提供する。また、顧客にとって利便性の高いイーサネット(400GBASE-FR4/LR4)などのインターフェイスを拡充する。

 さらに、顧客の利用形態に柔軟に対応するため、必要な時に帯域を変更できる「帯域・料金可変型(NaaSプラン)」を提供する。NaaSプランでは、顧客はあらかじめ基本となる利用帯域を設定し、必要な時に「ビジネスポータル」やAPIから帯域を増減できる。増速分の利用料金は日単位で、基本となる利用帯域に応じた定額料に加算される。さらに、基本となる利用帯域は月ごとに変更できるため、利用状況に応じてより経済的かつ効率的に活用できる。

 NaaSプランは、AI学習時やAIエージェントの自律的な活用などによって変動するトラフィックに合わせて回線帯域を制御し、コスト最適化を実現するといった使い方や、コンテナ型データセンターの増設時やGPUクラスター拡張時において回線帯域をオンデマンドに変更するといった使い方ができるとしている。

 NTTドコモビジネスは、docomo business APN Plusのさらなるラインアップの追加や機能拡充などを通じて、柔軟にソフトウェアで制御可能なネットワークやよりリーズナブルな提供価格を実現し、「分散」「柔軟」「安全」「リーズナブル」といった今後のAI時代に企業が求めるニーズに対応していくと説明する。これにより、AI時代に最適なAI-Centric ICTプラットフォーム構想を具体化させると共に、自律分散型社会を支え、産業の発展や地方創生の実現を目指すとしている。

AI学習時やAIエージェントの自律的な活用によって変動するトラフィックに合わせて帯域を制御しコスト最適化を実現
コンテナ型データセンター増設時においても回線帯域をオンデマンドに変更