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リコージャパンとナレッジワークが資本業務提携、社内6000人の実践ノウハウを生かした「AI商談記録 for RICOH」を展開へ
2026年8月5日 08:00
リコージャパン株式会社は4日、株式会社ナレッジワークと資本業務提携契約を結んだ。出資金額は明らかにしていないが、持ち分法適用に合致しないマイノリティ出資で、すでに7月に資本業務提携を実施済みだ。
ナレッジワークは、2020年に創業したベンチャー企業で、営業生産性向上のためのセールスAIエージェントを開発・販売している。リコージャパンでは、自社内の営業品質向上のために、ナレッジワークが開発した「AI商談記録」を導入し、社内の6000人が利用している。想定していた以上の成果が出ていることから、自社内での利用に加え、そのノウハウを生かした外販を行っていくことになった。
現在はリコージャパンの社内ノウハウを加味した「ナレッジワークAI商談記録 for RICOH」を開発中で、年内には完成する見込みとなっている。完成後は、2030年度までに3000社への導入を目指していくとした。
今回の資本業務提携の背景を、リコージャパンの代表取締役社長、笠井徹氏は次のように説明する。
「コロナ禍のころから、お客さまの購買行動が相当変わってきた。従来のモノ売り営業ではお客さまの要望に応えられない。そこで、課題解決型営業へと変化する必要があると取り組みを進め、ナレッジポータルとSFA/CRMの刷新を実行して営業プロセスを変え、営業の働き方を変える取り組みを進めていた」。
ナレッジポータルは学術界からの協力も得て構築を進め、散在していたナレッジを1カ所に集めて検索できるようにすることで、情報を取り出しやすくする仕組みを整備。さらに、営業担当者が顧客と話してきたことをベースに、商談の中身に合わせて適切な解決方法をAIが提案するスタイルへ変革することで、営業が必要な情報を探すプル型から、AIが提案するプッシュ型への切り替えを図った。
ところが、「実際にやってみると、1000万件の営業担当者の活動報告データを最新AIで分析しても、利用できたデータは9%にすぎなかった。営業担当者の業務が忙しく、必要なことだけをSFAに登録し、上司と相談するといったプロセスで営業活動を記録していたが、これではAIが十分に活躍できないことが明らかになった。課題解決のためにAIが活用するデータとしては質が十分ではなかった」と笠井社長は振り返る。
そこで、営業担当者がSFAに記録を残す際に、ナレッジワークの「AI商談記録」を活用。営業記録の音声データなどを活用し、AIによる商談の記録・解析を行ったところ、大きな成果が上がった。
「今年度初めからAI商談記録を導入したが、まず、データをためることが先だと決断。営業スタッフ6000人全員に配布し活用している。その結果、6月末までの課題把握件数は約4.5万件になり、1商談あたりの情報量は約18倍、AIによる課題抽出率は9%から71%へと拡大。データ品質も小分類まで把握可能となるなど、商談記録が会社の財産として残っている」(笠井社長)。
この実績を受け、今後の取り組みとして社内実践を進化させるとともに、顧客へのサービスを行うことを決定した。
現在計画しているのは、以下の3種類だという。
1)AI商談記録単体での提案による、商談記録の品質アップと効率化
2)AI商談記録に加えて、kintoneなどのSFA、活用支援を組み合わせた、中堅・中小企業向けのフルパッケージ提案
3)AI商談記録とSFA/CRM活用の高度化を組み合わせた、将来の営業AXにつなげる中堅企業および大企業向けの提案
現在、ナレッジワークでは、AI商談記録にリコーのノウハウをプラスした「ナレッジワークAI商談記録 for RICOH」を開発している。リコージャパンが社内実践で培ったノウハウから開発されたテンプレートと、「ナレッジワークAI商談記録」を組み合わせたサービスで、AIにより自動文字起こしされた商談音声データが「RICOH kintone plus」とシームレスに連携する。2026年中に完成する見通しだ。
なお、今回、両社が販売提携だけでなく資本業務提携を行う理由について、リコージャパンの笠井社長は、「資本業務提携にまで踏み込んだのは、我々自身が製品、サービスをしっかり使っていくとともに、ナレッジワークにもしっかり発展してもらい、販売面、開発面で協力していけると考えたからだ」と説明した。
ナレッジワークの麻野CEOは、「創業以来、非常に開発技術に力を入れてきた。社員数200人強だが、半数以上がAIエンジニア、ソフトウェアエンジニア、プロダクトマネージャーといった開発に携わるメンバー。営業、セールス担当者は、社内に20人ほど。かなり自信を持って当社のAI、プロダクト、AXコンサルティングを提供できる状態になってきた。より多くのお客さまに届けていきたいということで、リコージャパンとの提携を進めた。単に販売面での提携ではなく、製品の連携、開発協力というところまで踏み込んで連携していきたい。より踏み込んだ連携をということで、業務提携ではなく資本業務提携という形を取ることとなった」と説明している。







