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NRI、物流デジタルツインツール「FlexSim」を活用した物流倉庫DXコンサルティングサービスを提供

 株式会社野村総合研究所(以下、NRI)は28日、株式会社ゼネテックが日本総代理店を務める物流デジタルツインツール「FlexSim」を活用して、物流倉庫業務のDXを推進するコンサルティングサービスを提供開始した。

 コンサルティングサービスでは、FlexSimを活用して、物流拠点や貨物の流れをデジタル空間上に再現することで、起こっている・起こりうる課題を可視化する。どこで滞留が起きるか、どの工程・機器・作業員の稼働率が低いかなど、これまでは現場でひずみが出るまで把握できなかった拠点内の事象を定量的に把握できるようになり、データに裏付けられた改善策の評価や意思決定を促進する。

 具体的には、新拠点・新レイアウトの検討段階での効果やリスクの評価、既存拠点の処理能力やキャパシティ不足の予測といった活用シーンを想定する。

 新拠点・新レイアウトの検討段階での効果やリスクの評価は、候補の建屋や新規レイアウトで、求められる処理能力を満たせているかどうかを評価する。どのレイアウト案が要求能力を満たしながら、より少ないリソースで目標を実現できる方式か比較検討。後続工程の能力を最大化するための貨物の仕分けラインへの投入間隔や、要員の配置箇所・人数、動線などの詳細なオペレーション案を評価する。

 既存拠点の処理能力やキャパシティ不足の予測は、繁忙期の前にシミュレートすることで、どのタイミング、どの工程、どの作業エリアでリソース不足による遅延や停滞が発生するかを事前に発見する。既存拠点で新規顧客の貨物を受託する際など、受託の判断をする前にシミュレートすることで、追加することが可能か、どの工程、どのエリアでリソース不足が発生するかを事前に発見する。要員数や配置を見直すことで、業務が滞りなく行えるか、配置が過剰でないかを事前に評価する。

FlexSim画面イメージ(左:3Dモデル空間、右:ダッシュボード)

 サービスは、NRIが強みとしてきた変革を構想・設計するコンサルティング力に、ゼネテックが提供するデジタルツインツールの活用を加えることで、変革実現性の判断・評価をより詳細かつ定量的に行うことが可能になると説明。NRIは、ゼネテックとの協力を通じて、物流現場のDX化の実現をより強力に支援していくとしている。