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アドビの電子サインサービス「Adobe Acrobat Sign」、奈良県庁の給付金電子申請システムに採用

 アドビ株式会社は8日、奈良県庁の雇用政策課が導入した給付金電子申請システムに、アドビの電子サインサービス「Adobe Acrobat Sign」が採用されたと発表した。

 奈良県によるシステムの構築および運用は、アドビのパートナー企業である株式会社Blueshipが電子申請プラットフォームとして導入したServiceNowに、Adobe Acrobat SignをAPI連携させたことで実現した。

 奈良県庁では、デジタル戦略課主導のもと、膨大な書類のやり取りといった従来の紙ベースの業務プロセスにおいて発生していた、時間のかかる手続きや作業の効率化に向けた取り組みを行っている。コロナ禍における緊急経済対策の際には、中小企業への支援を迅速に提供するために、給付金電子申請システムを試験的に導入するなど、デジタルでの将来的な運用を見据えた取り組みを行っていた。

 こうした取り組みが進む中で、奈良県庁では職員の高い業務負荷や紙書類を中心とした複雑な審査プロセスなどの課題を解決するため、雇用政策課においてAdobe Acrobat Signが連携した、新たな給付金電子申請システムを導入した。これにより、県内の中小企業は、賃上げに伴う給付金申請をオンラインで効率的に行うことが可能となった。

 具体的には、申請者は申請書をPDFで入力してオンラインで送信することにより、書類をプリントアウトして郵送する手間が省けると同時に、四則演算機能を用いたリアルタイム申請により、計算ミスを防ぐことができる。また、審査側では、申請案件の進捗管理がシステム化されたことによる申請処理漏れの防止や、進捗状況を直感的に把握できるようになったという。