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アットマークテクノ、IoT機器プラットフォーム「Armadillo」向けにデバイス運用管理クラウドサービスを提供

 株式会社アットマークテクノは24日、Arm+Linuxの組み込みプラットフォーム「Armadillo(アルマジロ)」シリーズ向けに、Armadilloをクラウド上で一括管理できる、デバイス運用管理クラウドサービス「Armadillo Twin」を発表した。

 Armadilloは、小型で省電力のCPU ボードおよびIoTゲートウェイを中核とする組み込みプラットフォーム。産業用途向けに長期に安定運用できるハードウェア設計で、2021年にはIoT機器に特化したLinuxベースのコンテナ型OS「Armadillo Base OS(以下、ABOS)」をリリースした。ABOSは、コンパクトで長期運用を前提としたOSで、多面的なセキュリティ機能が搭載されている。

 Armadillo Twinは、デバイスの運用管理に必要な遠隔監視、遠隔操作、ソフトウェアアップデート機能を提供するため、ユーザーは自社のアプリケーション開発に集中でき、手軽にIoTシステムの運用を開始できる。

 遠隔監視機能は、登録されたデバイスの死活監視をするほか、CPUの使用率や温度、メモリの使用量、モバイル回線の電波状況、ストレージの空き容量や寿命の監視も可能。アラートメール機能により、システムの異常を検知し、遠隔操作機能で即座に対処できる。デバイス本体に搭載されているセキュアエレメントを使った個体認証により、不正なデバイスを登録することはできない。

 遠隔操作機能は、デバイス上で任意のコマンドを実行できることも特長で、遠隔操作で一般的によく使われるSSHのように、固定グローバルIPアドレスを必要としない。このため、通信回線の契約を安くできるだけでなく、インターネット上からのサイバー攻撃のリスクを抑制する効果もある。また、登録されているデバイスにラベル名を付けることや、グループ化ができ、グループに対する一括実行や時刻を指定するスケジュール実行の機能も備える。

 さらに、ソフトウェアアップデート機能(OTA:Over the Air update)により、遠隔からデバイスのソフトウェアのアップデートをすることで、長期にセキュリティ性の高いシステムを保つことや、新たな機能の提供が可能。サービスは、デバイスに搭載されているABOSと連携し、不正なソフトウェアへのアップデートを行わせない署名検証機能や、突然の電源断や通信回線の障害によりアップデートが失敗した際に、自動で元の状態に戻るロールバック機能を標準で備える。

 Armadillo Twinは、2024年2月にサービス開始予定。価格(税別)は、1契約当たり月額1万円、デバイス1台あたり月額300円で、1台から利用できる。