ニュース

富士フイルム、トンネル点検のDXを支援する新ソリューション 撮像システムの貸与からデータ活用までワンストップで提供

 富士フイルム株式会社は17日、トンネル撮像システムの貸与から画像データの保管・活用までをワンストップで支援する「トンネル点検 DXソリューション」を提供開始すると発表した。

 「トンネル点検 DXソリューション」は、画像処理技術・AIと、富士フイルムのデジタルカメラの光学技術を組み合わせ、トンネル点検の高度化を支援するもの。画像データをもとに高精細なトンネルの画像展開図を生成し、ひび割れの進行度合いなどの点検作業を容易に行えるようにするという。

 具体的には、最新世代のイメージセンサーを搭載したデジタルカメラを用いて、暗いトンネル内でも解像度が高い画像を得られるシステムを貸与するほか、橋梁やトンネルなどのひび割れを自動検出する社会インフラ画像診断サービス「ひびみっけ」で培った画像処理技術を用いて、大量の画像データを高速で自動合成し、トンネルの高精細な画像展開図を作成する。

 この図面から、AIがひび割れを自動検出して専用ビューア上に表示することが可能。さらに、展開図をスムーズに拡大/縮小したり、位置情報やメモを追記したりでき、点検者はオフィスにいながら展開図を使った点検を行えるため、トンネルの健全度をストレスなく正確に把握可能な点がメリットとした。

 なお、点検に使用したデータはクラウド上に長期保管される。専用ビューアでは過去の点検結果も表示でき、経時による差分比較を容易に行えるとのこと。

 富士フイルムはまず、水力発電所などの水路トンネルを対象に「トンネル点検 DXソリューション」を展開する計画で、北陸電力株式会社は、今年度のトンネル点検業務にこのソリューションを採用するとしている。

「トンネル点検 DXソリューション」の流れ