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キヤノン、低消費電力でセキュリティ機能を向上したオフィス向け複合機「imageRUNNER ADVANCE DX」4モデルを発表

 キヤノンは2日、オフィス向け複合機の新製品として、A3/A4カラー複合機「imageRUNNER ADVANCE DX」2シリーズ4モデルを2023年8月上旬から順次発売すると発表した。

 新製品はいずれも、高速印刷や高速スキャンを維持しながら、業界トップクラスの低消費電力を実現するなど、使用時の環境負荷を低減したモデル。ランサムウェアや不正アクセスなど巧妙さを増すサイバー攻撃に備えるため、セキュリティ機能も強化した。

imageRUNNER ADVANCE DX C3935F(オプション装着時)
imageRUNNER ADVANCE DX C359F

 環境負荷の低減では、転写効率を高めた低温定着トナーを採用することで、従来機種に比べて消費電力を最大約15%低減し、業界トップクラスの標準消費電力量(TEC値)を実現した。低温定着トナーは、印刷終了時に回収される転写残トナーの発生が少なく、同じ回収トナー容器を使用したまま印刷できる枚数は従来機種の約2倍に延びている。特に印刷量が多い環境では、トナーを廃棄する量が減り、環境負荷の低減につながる。また、A3モデルにおいて、本体の梱包はプラスチック素材(EPS)ではなく、すべて段ボール紙を使用している。

 セキュリティ面では、操作パネル上から本体の使用環境を選択するだけで、適切なセキュリティ設定が自動で行われる「おすすめセキュリティ設定」機能を新搭載し、専門知識を有するIT担当者がいない企業でも、セキュアな環境下で使用できる。また、米国政府機関が定めたセキュリティ基準のガイドライン「NIST SP 800-171/172/193」に対応し、起動時のプログラム改ざんを検知した場合の自動復旧機能を搭載するなど、サイバー攻撃に対する防御、検知、復旧に関する高度な基準をクリアしている。

 加えて、JBMIAが策定した、複合機をSOHO/一般オフィスで使用する際のセキュリティ要件への適合を示す「BMSec(Business Machine Security)」マークを取得予定。さらに、ファームウェアの自動アップデートにより、本体システム機能の利便性やセキュリティ性能を継続的に進化していく。

 また、クラウドサービスと連携することで、スキャンしたデータを直接クラウドへ送信できるなど、業務効率向上に貢献する。2023年秋に、電子帳簿保存法に対応する中小企業向けの業務支援アプリケーション「MEAPクラウドスキャンfor NI Collabo」が機能拡張し、支払い管理・経費精算に対応可能となる。2023年末までには、ユーザーが簡単にクラウドと接続して印刷やスキャンを行える新サービスの提供も予定する。

 製品の希望小売価格(税別)は、imageRUNNER ADVANCE DX C3935F/C3930F/C3926F(A3モデル)が177万円から、imageRUNNER ADVANCE DX C359F(A4モデル)が82万円から。