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システムサポート、Azure OpenAI Serviceの導入をトータルに支援する新サービス

OpenAI Serviceを活用した社内業務効率化の実証実験も

 株式会社システムサポート(以下、STS)は11日、Azure OpenAI Serviceの導入支援サービスを開始したと発表した。ChatGPTをはじめ、GPT-3.5やCodexといったAzure OpenAI Serviceのサービスに関し、コンサルティングから開発、運用保守までを一貫してサポートするという。

 Azure OpenAI Serviceは、AIの開発を行う団体であるOpenAIの技術を、マイクロソフトが企業向けに提供するサービス。利用企業は、OpenAIが開発したChatGPTやGPT-3.5、Codexなどの言語モデルを、Microsoft Azureにおいて利用できる。同サービスは、OpenAIにより無料公開されているChatGPT等のサービスとは環境が異なり、Azureの高度なセキュリティで保護されている点がメリットとのこと。

 STSでは、これまで培ってきたAzureの実績と経験、および独自に検証を進めてきたOpenAI、Azure OpenAI Serviceの技術に基づいて、2つのサービスを提供開始する。

 1つ目は、ChatGPTをはじめ、GPT-3/3.5/4やCodexといったAzure OpenAI Serviceの導入支援サービス。ユーザー企業の課題やニーズのヒアリング・分析、PoC、Azure OpenAI Service を用いたシステム開発、運用保守やチューニングなどを、トータルにサポートするとした。価格は個別見積もりとなる。

サービスのプロセス例

 2つ目は、Azure OpenAI Serviceの中でも、ChatGPTの導入支援に特化したサービス。ChatGPTはOpenAIによって開発された対話式AIで、文書の要約、生成、回答、対話などを行え、すでに多くの企業が導入に向けて取り組んでいるが、導入にあたっては、セキュリティ確保や、アカウントや権限の管理等が課題になるケースが多くあるとのこと。

 これに対してSTSでは、利用企業ごとに作られたAzure環境上に、各ユーザー企業独自のChatGPT環境を構築可能なため、入力された文章などがAIの学習に使われることはなく、堅牢な環境でChatGPTが利用できるとしている。

 またAzure Active Directory(AD)と連携することにより、権限の管理が可能となるほか、ブラウザからのWebアクセスだけではなく、Microsoft TeamsなどのMicrosoft製品、あるいはユーザー企業の保有システムに埋め込める点もメリットとのことだ。

 価格は150万円(税別)から。

サービスのプロセス例
構成図例

 なおSTSでは、自社内の2つの業務に関して、Azure OpenAI Serviceを活用した効率化の実証実験を行うことも発表した。

 1つ目は、STSに対する、顧客企業からの問い合わせ対応業務の効率化を目指したもので、問い合わせ内容の迅速な解析と回答候補の提示や、過去の問い合わせ履歴・関連資料をベースにしたナレッジの社内共有の促進を図る。

 一方で、STSが顧客企業に対し実施するシステム開発業務にも適用し、システム開発プロセスの効率化や品質向上、開発期間の短縮とコスト削減などを図るとした。

 こちらの実証実験では、設計フェーズにおいて、Azure OpenAI Serviceによる要件定義支援、アーキテクチャ設計の効率化を行うほか、開発フェーズでは、コード生成や品質チェックの自動化、バグ予測や修正の支援などに適用する。

 またテスト・運用フェーズにおいて、テストケースのコード自動生成、テストデータの自動生成、Azure OpenAI Serviceによる効果測定や運用改善の推奨などを行うとのこと。