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KPMGコンサルティング、営業やカスタマーサポートなどフロントオフィスのDX推進を支援するサービスを提供

 KPMGコンサルティング株式会社は6日、営業部門や顧客サポート部門などのフロントオフィスのDX推進を目的に、プライバシーリスク対応も踏まえたデジタルマーケティングの戦略策定から実行までを幅広く支援する「FODX(Front Office Digital Transformation)推進支援サービス」の提供を開始した。

 KPMGコンサルティングは、日本企業におけるDXの取り組みでは、バックオフィスにおいて業務効率化に基づいたコスト削減をはじめとした成果を上げている一方、営業部門やカスタマーサポート部門などの顧客体験の最前線を担うフロントオフィスでは、バックオフィスに比べてDXが進んでいないと指摘。世界規模で個人情報保護などプライバシーへの配慮が強化され、日々変化する顧客行動を捉えながら、自社の優良顧客像を定義しアプローチすることが困難になる中、デジタルマーケティング戦略策定をはじめとした、DX推進の手法を模索している企業が数多く存在しているという。

 こうした状況を受け、KPMGコンサルティングでは、フロントオフィス部門のDXを推進する独自の方法論「FODX」を編み出し、消費者のライフスタイル・価値観の多様化や、企業の社会課題への責任増大などの社会動向の変化に対応した、デジタルマーケティングの戦略策定から実行までを支援するFODX推進支援サービスの提供を開始した。

FODXの実現に向けて取り組むべきテーマ

 FODXの実現に向けて取り組むべきテーマのうち「次世代マーケティング戦略立案」では、画一的なマスマーケティングから脱却し、高いLTV(ライフタイムバリュー:顧客生涯価値)をもたらす優良顧客を定義し、アナログ・デジタルチャネルを統合した一貫性のあるカスタマージャーニーを設計する。

 「マーケティングオペレーションの標準モデルの定義」では、戦略に基づく施策の実行から効果検証まで、高速かつ正確なOODAループ(観察、状況判断、意思決定、実行)を実現するために、継続性のあるプロセスと、それを支える組織機能、人材要件を定義する。

 「CDP(カスタマー・データ・プラットフォーム)による自社顧客情報の統合管理」では、誰が・いつ・どのような顧客情報を使うべきかを整理し、自社内の各部門・各システムに散在している顧客情報をCDPに統合し、適時・適切に顧客情報を流通させる環境を構築する。

 「データクリーンルームの活用」では、個人情報保護に配慮したセカンドパーティの顧客データを活用するデータクリーンルームを用いた分析手法を導入し、間もなく到来するCookieレスの時代に備える。

 「MA(マーケティングオートメーション)の導入・活用促進」では、目指すオペレーションの標準モデルに適合するMAツール・システムを導入し、柔軟かつ精緻にカスタマージャーニーに基づく販促施策を実行する。

 「マーケティング人材育成・ケイパビリティ高度化」では、次世代のマーケティング戦略を理解し、新たなオペレーティングモデルを実行できる人材を育成し、より高度なマーケティング手法にも対応できるようにケイパビリティを向上させる。

 KPMGコンサルティングは、DX推進を主導する専門組織「DXMO(Digital Transformation Management Office)」の構築をはじめ、企業のデジタルマーケティング戦略策定・実行のサポートを行う「FODX」など、さまざまサービスを提供することで、企業のDX推進を多方面から支援していくとしている。

FODXの実現に向けたステップ別の支援内容