NTT東日本、製造機器見える化サービス「置くだけ IoT」の提供を本格化、実証実験を開始

　東日本電信電話株式会社（以下、NTT東日本）は13日、手軽に各種センサーデータの収集が可能な「置くだけ IoT」を活用して、ネットワークからアプリケーションまでをワンストップ提供し、工場内DXを実現する実証実験を開始すると発表した。また、実証実験を皮切りに、「置くだけ IoT」の本格提供を開始する。

　「置くだけ IoT」は、各種センサーとクラウドサービスを組み合わせて、工場における製造機器の状態を簡易に見える化するサービス。顧客が保有する工場環境に合わせたセンサーを選ぶだけで、簡単に現場のデータを確認できる。データはクラウド上に蓄積され、顧客ごとの見える化画面により、振動、流量、電流、温湿度といった、工場設備に関わる各種データの現在値やタイムラインを把握できる。アラート設定・通知機能も完備しており、工場における製造機器の見える化に必要な機能がセットになっており、すぐに使い始められる。

　実証実験では、機械故障の自動検出や機械設備の稼働状況の見える化による、リソース効率化を実証し、工場のDX化を検討する企業に、より柔軟なソリューションを提供することを目指す。

　NTTエレクトロニクス茨城事業所を実証フィールドとして、「置くだけ IoT」により、振動センサー、流量センサー、電流センサー設置による監視作業の自動化、AIカメラによる故障箇所の自動検出、工場内LANの敷設・管理を実施。各種設備のセンシングと工場内LANの管理を一元的に実施し、工場内におけるリソース配置や現場作業の効率化に向けた実証を行っていく。

　実証実験の実施期間は、2022年12月13日から2023年3月下旬（予定）まで。NTT東日本では実証を通じて、「置くだけ IoT」による機械設備の稼働状況の可視化による業務効率化の有効性を検証するとともに、さらなる機能向上を検討し、「置くだけ IoT」を通じた地域の製造現場への貢献を目指していくとしている。

（左）振動センサー、（右）流量センサー