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NTT東日本、生産現場を「見える化」できる工場向けIoTパッケージを提供

 東日本電信電話株式会社(以下、NTT東日本)は14日、生産現場を「見える化」できる工場向けIoTパッケージの提供を11月21日に開始すると発表した。

 パッケージは、センサー装置やネットワークカメラなどのIoTデバイスと、データ可視化用のIoTクラウド、IoTセキュリティ、IoTゲートウェイであるWi-Fiに加え、それらの運用サポートをセットにしたもの。

 センサー装置については、株式会社パトライトの「AirGRID」を活用。製造機械に付く信号灯の状態を検知するセンサー装置により、機械の内部に手を加えることなく、工場内の製造機械の稼働時間、異常停止時間、生産数などを自動収集する。これまで「手書き日報」などで記録していた情報が、より正確な稼動データとして蓄積される。

 また、異常停止時にはアラートを通知するとともに、ネットワークカメラで録画した前後5分間の映像を確認できるため、これまで生産現場で目視でしか気付けなかった短時間の停止などにタイムリーに対処することが可能となる。

 さらに、連動するネットワークカメラにより、異常停止時に生産現場で何が起こっていたかの原因分析や、映像データを用いてベテラン作業員から若手作業員へのスキル継承に役立てられる。

イメージ図

 センサー装置やネットワークカメラで自動収集したデータはクラウド上に保管されるため、収集データを工場の外からでも確認することができ、工場内の事務所などへのサーバーの設置は不要。さらに、セキュリティ機器を活用することで、セキュアに収集データをクラウド上にアップロードすることや、工場内ネットワークへの外部からの不正アクセスを防ぐこともできる。

 IoTゲートウェイとしてWi-Fiを導入することで、センサー装置やネットワークカメラだけでなく、スマートフォンやタブレット、デジタルサイネージなどを活用することができ、複数の利用シーンを広げていくことが可能。生産現場のICT化により、工場内のデジタルトランスフォーメーションにつなげられる。

 パッケージの導入から運用、利用方法に関する問い合わせ、各種機器やネットワークなどに関するトラブル時の対応は、NTT東日本が一元的にサポートするため、IT専任者の確保が難しい企業でも利用が可能。また、IoTクラウドからCSVデータを抽出・ビジュアル化し、NTT東日本から顧客にレポートを提供する。

 パッケージの提供料金(税別)は、センサー装置一式、ネットワークカメラ1台の場合のモデル料金で、初期費用132万円、月額利用料2万9900円。提供エリアは全国。