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エクイニクス、データセンター内の運用温度範囲拡大により総電力使用量を削減

 米Equinix(以下、エクイニクス)は6日(現地時間)、データセンター内での運用温度範囲の拡大を通じて、総電力使用量の削減を目指す、サステナビリティに向けたコミットメントをコロケーションデータセンター事業者として初めて表明したと発表した。

 エクイニクスは、データセンター内の温度管理に関して、同社の運用環境を維持しながら、冷却効率と二酸化炭素排出量を大幅に向上・削減させるグローバルロードマップを複数年規模で策定し、直ちに開始すると説明。今日の企業では、環境対策全体の中でもサプライチェーンのサステナビリティが一層、重要視されており、この取り組みにより、数千社に及ぶエクイニクスの顧客が、データセンターの運用に伴うスコープ3排出量の削減に貢献できると期待されるとしている。

 新しい効率化の取り組みの一環として、エクイニクスは自社の施設を27℃の上限で運用し、グローバルなデータセンターポートフォリオ全体の運用基準を、世界的に認められた米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)のA1A規格に準拠させる予定。この取り組みと外気温度最適化によるデータセンターの冷却など、エクイニクスのこれまでの取り組みと併せて、データセンターの電力使用効率を示すPUEに測定される効率改善を通じて、データセンター全体のサステナビリティに貢献できると期待されるとしている。

 エクイニクスは、2030年までにグローバルな事業活動とサプライチェーン全体で二酸化炭素排出量を削減し、科学的根拠に基づいた承認済みの目標に沿って、クライメイトニュートラル(気候中立)を達成することを表明している。

 エクイニクスは、フィンランドで再生可能エネルギーの調達のため新たに2件の電力購入契約(PPA)を締結し、グローバルで長期契約している再生可能エネルギーの容量は300メガワット(MW)に達したと説明。エクイニクスの再生可能エネルギーのカバー率は、2018年以降、90%以上を維持しており、2021年には再生可能エネルギー電力95%を達成したという。