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メドトロニックと日立ソリューションズなど、複合現実(MR)技術を活用した手術室看護師のトレーニングツールを開発
2022年11月24日 08:30
日本メドトロニック株式会社(以下、メドトロニック)、株式会社日立ソリューションズ、株式会社日立ソリューションズ・クリエイトの3社は22日、複合現実(Mixed Reality:MR)技術を活用し、手術室看護師の器械出し(手術がスムーズに進行するように器材などの準備や適切な手渡しと受け取りなどを行い、術者を介助する業務)方法の習得を支援するトレーニングツール「HoloMe(ホロミー)」を開発したと発表した。メドトロニックは、今後新たに器械を導入する顧客に向けて、その安全かつ適正な使用を推進するために、トレーニングツールを提供する。
HoloMeは、マイクロソフトのMRデバイス「Microsoft HoloLens 2(以下、HoloLens 2)」を利用し、熟練看護師の目線の動きを現実の空間上に表示し録画することで、その録画データを非熟練看護師が視聴して学習できるトレーニングツール。非熟練看護師は、医療機器の複雑な組み立て方法や操作、手術の手順に合わせた的確な器械出しの方法を、熟練看護師の映像と比較することで効率的に学べる。
医療機器の組み立て、操作の際の熟練看護師の目線の動きをHoloMeで録画し、教育教材として活用できる。経験豊富な熟練看護師の動きをデータ化することで、医療機器の組み立てや操作を学べるとともに、手術の手順に合わせた的確で効率的な器械出しスキルを学べる教材を作成できる。
作成した教育教材(動画)を見ることや、同じ医療機器の組み立てや操作、器械出しの手順を非熟練看護師も録画し、熟練看護師の動画と比較再生することで気付きが得られ、器械出しスキルの改善を図れる。
実際の医療機器を利用しながら、3Dナビゲーションによって、医療機器の組み立てや操作方法を具体的に学べる。目線に合わせてテキストをスクロールするなど、ハンズフリーで操作でき、自らのスケジュールに合わせて学習できるため、時間の有効活用が可能となる。
3社は今後、マイクロソフトの「Dynamics 365 Guides」「Dynamics 365 Remote Assist」などのアプリケーションをベースに、医療機器マニュアルの3D化や、遠隔支援の仕組みも開発する予定。最新のデジタル技術を活用した効率的な医療教育ツールを提供することで、医療機器の安全な活用と看護師の生産性向上を支援し、持続可能な地域医療の実現に貢献していくとしている。