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レノボ、第5世代「Neptune」サーバー液冷技術を発表

 レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ合同会社(以下、レノボ)は21日、第5世代の「Lenovo Neptune Direct Water-Coolingテクノロジー」を発表した。

 第5世代のLenovo Neptune Direct Water-Coolingテクノロジーは、業界最先端のデータセンター効率を幅広いサーバー製品群に拡大し、システムの冷却時に発生した温水を循環させて再利用することで、顧客の電力消費を最大40%削減できるようにする。

 AMDとIntelの最新プロセッサーをサポートし、第4世代Intel Xeonスケーラブルプロセッサーファミリーと、第4世代AMD EPYCプロセッサーファミリーの両方に対象を広げるとともに、NVIDIAとIntelのGPUもサポートした水冷システムにより、優れたパフォーマンスを提供するとしている。

 クローズドループの冷却設計は、ノードに繋がった水冷配管によってCPU群を冷却。サーバーあたりのファン消費電力を155W削減する。液体補助空冷では、Thermal Transfer Module(TTM)アドバンスドヒートシンクは、液体を使用してCPUからの熱を除去する。Liquid to Air Heat Exchanger(L2A)は、GPU群を対象としたクローズループの液冷システムとなる。

 直接温水水冷により、コンポーネントレベルでのCPU群、GPU群、RAM、PCIE、PSU群を冷却。CPUやGPU群のパフォーマンスが落ちないため、より高速に作動し、サーバーから発生する熱のうち90%以上を除去するとしている。

 レノボでは、広範なサービスとともに、顧客がサステナビリティ目標を達成できるよう支援すると説明。このポートフォリオの拡張は、ThinkSystemの30周年を記念した施策の一環で、製品だけでなく梱包資材も含んだ、先進的なサステナビリティ支援サービスになるとしている。

 CO2オフセットサービスをインテリジェントデバイスからITインフラに拡張することで、顧客は森林再生、再生可能エネルギー、太陽光を含む、国連のカーボンオフセットプロジェクトを支援するパートナー組織にオフセットクレジットを適用できるようになる。さらに、新たに提供されるLenovo TruScaleサステナビリティサービスでは、過剰なプロビジョニングを防ぎ、エネルギー消費の削減をサポートする従量課金制モデルが利用できるようになった。また、レノボは引き続き、ITインフラ向けの機器買い取りサービスである「Asset Recovery Services(ARS)」を提供し、ITの再利用、リサイクル、廃棄を可能にし、使用済み資産の廃棄に伴う、環境およびデータセキュリティ上のリスクを軽減する。

 また、循環型経済のために設計された、サステナビリティ支援サービス、梱包資材、製品開発の前進により、顧客のサステナビリティ目標達成を支援すると説明。これらの前進には、環境に優しい新しいサーバーパッケージングソリューションが含まれ、海洋プラスチック廃棄物と二酸化炭素排出を削減し、梱包資材を100%リサイクル可能にした。さらに、レノボのサーバーバッグには、リサイクルされた海洋投棄プラスチック(OBP)が30%含まれる。梱包設計として、サーバーをラックにあらかじめ取り付けて出荷するラックインテグレーション方式を採用し、これまでに350万ポンド(約1590トン)以上のダンボールを節約したとしている。

 これらの改善を通じて、レノボは顧客がサステナビリティ目標を満たす手助けをするとともに、レノボのビジョンである2050年までのネットゼロ達成に対応するとしている。