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Asana、目標管理機能などのアップデートと国内デーセンター開設を発表

 Asana Japan株式会社は1日、チーム向けワークマネジメントプラットフォームにおいて、チームのリソース調整や優先事項と組織の目標を結び付ける法人向けの各種新機能を提供するとともに、日本でのデータセンター開設を発表した。

 法人向けの新機能は、「チームの優先事項とビジネスの成果を結びつけるエンタープライズレベルの目標管理機能」「ワークフロー機能と Salesforceなどとの連携機能」「セキュリティ機能」などを提供。データセンターは東京と大阪に設置し、企業の顧客データ保護、コンプライアンス基準に対応する。

 目標管理機能の「Asanaゴール」は、チームが担当する仕事や、その仕事に関する情報、仕事を行うチームメンバーの間の関係を記録するシステム「Asana Work Graph」上で、目標に沿った高度なレポートとダッシュボードが使用できる。これにより、経営陣は企業目標の状況を俯瞰的に確認でき、どのプロジェクトやポートフォリオが目標に貢献し、ビジネス成果を与えているのか、何が障害となっているのかを把握できる。

 Asanaで管理されている目標を、Salesforceなどのツールや、そのツールで管理されている業務と連携できるようになり、目標の進捗状況がSalesforceにより自動的に更新されるようになる。レポートやダッシュボードを通して、目標の状況をチームを超えて簡単に共有できる。

 新たに追加された時間追跡機能により、リーダーはプロジェクトやタスクにかかる時間の予測を元に、リソースの割り当てやワークロードの設定を行い、より効率よくスケジュールを管理できる。こうしたデータにより、優先順位の変化にすばやく対応できる。

 また、外部ツールとの連携を強化。外部ツールからAsanaにデータを集める新たな手法により、Asanaは仕事の中心的な場所となり、部門横断的なチームは協力して行っている作業を把握しやすくなり、時間のかかる重複作業を避け、コストを最小限にし、ミスを減らせるとしている。

 ワークフローのあらゆる段階での外部ツールとの連携機能が強化されたことで、部門横断チームは外部アプリでの更新内容をAsanaの追跡可能なタスクへと自動的に変換し、仕事の無駄をなくすと同時に、常に最新の進捗状況を把握できると説明。例えば、新しいTwilioとAsanaルールの連携を使えば、各メンバーにSMSで緊急タスクが通知され、チームが即座に技術的インシデントを把握できる。PagerDutyとの連携でも、インシデントを作成すると自動でチームに通知され、素早く対応できる。他にも、Gmailなどとのルール連携を予定しており、幅広いツールから情報を集約させることによる連携強化と、ボトルネックの解消を可能にする。

 さらに、Metaが提供するビジネスコミュニケーションプラットフォーム「Workplace」と連携する、「Asana for Workplace from Meta」を使うことで、Workplaceでの会話を実行可能なタスクに変換し、ツールを切り替えることなくチームのプロジェクトを管理し、仕事を調整できる。

 セキュリティ機能の強化では、新しいセキュリティ機能により、Asanaに取り込む情報を監査、脆弱性を警告し、規制の厳しい業界におけるコンプライアンスを維持するためのツールを提供する。

 Nightfallとのデータ漏えい防止(DLP)連携機能により、社会保障番号やクレジットカード番号など、Asana内の機密情報をスキャンできるようになる。また、Hanzoとのeディスカバリー連携機能により、Asanaのプロジェクトやタスク、メッセージから法的に正当な記録を簡単に作成し、緊急のインシデントや訴訟にまつわる調査に対応できるようになる。モバイル版アプリは管理者コントロールの強化により、データの安全を確保し、生体認証も可能にする。

 また、業界基準を満たすコンプライアンス管理のために、AsanaはTheta Lakeと新たにパートナーシップを組み、コンプライアンスレビューとアーカイブのソリューションを提供する。HIPAA準拠版のAsanaも利用可能。企業向け医療保険の対象となる企業やその関係者は、Asanaを使って個人健康情報を安全に保存、利用、送信することで、患者により良いサービスを提供できるとしている。

 データセンターについては、Asanaこれまで日本の顧客に対して主に、Amazon Web Services(AWS)の米国東部リージョンからサービスを提供していた。今回、日本の顧客顧客情報管理とコンプライアンス順守をサポートするため、東京と大阪にデータセンターを開設し、日本の顧客向けにサービスを提供する。

 セキュリティ機能の強化に加え、国内データセンターの運用開始により、日本の顧客が求めるコンプライアンス/ガバナンス要件にも応え、Asanaのソリューションをより活用できる環境を整えると説明。また、クロスリージョンでのバックアップを継続取得し、広域災害などでAWS東京リージョンでのサービス提供が困難になった場合には、AWS大阪リージョンでサービスを継続提供するとしている。