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NECとRed Hat、OpenShift上でのITモダナイゼーションとDX推進に向けた協業を拡大

 日本電気株式会社(以下、NEC)と米Red Hatは29日、顧客のRed Hat OpenShift上でのITモダナイゼーションとデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進に向けた、グローバルでの協業を拡大すると発表した。NECは、Red Hat OpenShiftをミッションクリティカル領域におけるプリファードコンテナプラットフォームとして位置付け、共同Center of Excellence(COE)の編成や共同技術開発など、同領域における両社の体制や技術面での協力関係を強化していくとしている。

 NECは、Red Hat Premier Businessパートナーとして、Red Hat OpenShiftをRed Hat認定パートナーとして国内で初めてサポートを開始するなど、顧客のコンテナアプリケーションを活用したシステムに対して、構築・運用の効率化を支援してきた。

 NECとRed Hatは長年の関係を基に、Red Hat OpenShiftを活用し、NECのコアDXやグローバル5G、およびデジタルファイナンスやデジタルガバメントなどのソリューションを、国内およびグローバルの顧客に提供していくとしている。

NEC代表取締役執行役員社長兼CEOの森田隆之氏(左)と、Red Hat社長兼CEOのマット・ヒックス氏(右)

 協業の取り組みとしては、Red Hat OpenShiftを活用したNECの各ソリューションを顧客が安心して利用できるよう、コンテナ技術とRed Hat製品に精通したアーキテクトを中心とする、両社合わせて100人を超える規模の共同技術支援体制(共同COE)を編成する。両社は、各ソリューションを展開する上での、システム設計におけるベストプラクティスや技術支援、評価環境を一貫して提供することで、顧客のITシステム基盤とアプリケーションの品質・信頼性の向上に貢献していく。Red HatとRed Hat Premier Businessパートナーが共同で編成するCOEとしては国内初で、アジア最大級の規模になるという。

 また、NECとRed Hatは、Red Hat OpenShiftを活用したNECの各ソリューションを広げていくため、Kubernetesコミュニティ連携や、両社エンジニアの同一拠点での常駐など、グローバルで共同エンジニアリング活動を強化する。両社の技術協力により、可用性や運用継続性の向上など、基幹システムで求められる要件を反映した、エンドツーエンドのRed Hat OpenShiftを活用したソリューションと、顧客の技術的課題をより迅速に解決する、ミッションクリティカル領域向けのサポートサービスを協力して提供する。

 NECとRed Hatではこれらの取り組みを通じて、コアDXやグローバル5G、デジタルファイナンス、デジタルガバメントなど、主要産業向けソリューションの展開を加速するためのグローバル市場開拓戦略を策定するとしている。