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NEC、端末ログデータなどから児童生徒の様子を可視化する「学びの様子見える化サービス」

児童生徒の個別最適な学びを支援

 日本電気株式会社(以下、NEC)は14日、主に自治体や学校法人向けに、児童生徒の学習用端末であるChromebookの利用状況を可視化したデータをもとに教員の学習指導を支援するクラウドサービス「学びの様子見える化サービス」を販売開始すると発表した。価格はオープンで、提供開始は10月下旬を予定している。

 学びの様子見える化サービスは、児童生徒の端末ログデータなどから児童生徒の様子を可視化するサービスで、NEC教育クラウド「Open Platform for Education」およびChromebook端末「NEC Chromebook」と連携して利用する。

 具体的には、児童生徒端末にインストールされたエージェントから、端末操作ログをクラウドに蓄積・集計して可視化する機能を備えており、学校や家庭において児童生徒が端末を利用した時間やアプリケーション、Webコンテンツの利用履歴、端末操作頻度などのデータを見える化できる。

 教員は、こうして可視化されたデータをWebで閲覧可能で、これらのデータと教員と児童生徒との直接的なコミュニケーションを組み合わせ、「児童生徒が学校の内外で計画的に取り組んでいる」「授業中に与えられた問題を早々に解いて他の学習を行っている」「授業時間外でも進んで学習している」といった、さまざまな様子を教員が把握できるようにすることにより、児童生徒一人ひとりの得意領域などに見合った、よりきめ細やかな指導を支援するという。

端末利用状況 アプリWebサイト利用状況

 また、授業中の児童生徒の端末利用状況を時間単位で記録できるため、教員自身の授業の振り返りや、他の教員との授業進行内容の共有などにも活用可能。任意の授業時間内における児童生徒の様子や、校内・校外の利用状況を詳しく確認することもできる。

 さらに、教員が児童生徒の端末へアンケートを送信し、日々の体調や気分などをアイコンで回答してもらったり、個別のメッセージを受け取ったりできるツールも搭載した。児童生徒との対面でのやりとりに加え、この機能を活用することで状況の把握をサポートし、教員のきめ細かい声掛けや支援につなげられるとしている。

 なお、教員による各児童生徒の状況把握に加え、教育委員会や学校の管理職なども、端末利用を介した状況把握を行えるとのこと。教育委員会では、学校ごとの端末利用時間、教材やアプリケーションの利用状況を把握可能。学校では、各教員間で授業中の端末利用状況を情報共有して、新たな授業方法を検討する機会の創出などに活用することができる。