ニュース
2022年の国内データセンターサービス市場は2兆円規模に、IDC Japan調査
2022年8月30日 08:00
IDC Japan株式会社は29日、国内データセンターサービス市場の最新予測を発表した。2022年の国内データセンターサービス市場は前年比15.3％増の2兆275億円と、初めて市場規模が2兆円を超えるとともに、2021年～2026年の年間平均成長率は12.8％と高い成長率が維持され、2026年の市場規模は3兆2083億円に達すると予測している。
IDC Japanでは、ITインフラのリモート運用やインターネット上のサービスの利用拡大に後押しされ、データセンター利用は順調に拡大を続けており、特にクラウドサービスの分野では、AWSやAzureのようなパブリッククラウドサービスの高成長が続いていることに加えて、クラウドサービスプロバイダーに大規模DC設備を貸し出すタイプのサービス（ホールセールコロケーション）も伸びていると分析。ホールセールコロケーションでは、海外のコロケーション事業者による新規参入が増えており、市場規模が急拡大しているとしている。
他方で世界的なエネルギー価格の上昇により、データセンターの電力コストも増大しており、コスト上昇はデータセンターサービス価格の上昇につながるが、クラウド環境の利用ニーズとそれに必要となるデータセンターサービスに対するニーズは、サービス価格が上昇しても堅調に増大していくため、市場の成長を阻害する可能性は低いと予測している。
また、クラウドサービスの利用拡大とともに、その周辺サービスに対する需要も拡大している。IDC Japan ITサービス リサーチマネージャーの伊藤未明氏は、「データセンターサービス事業者は、オンプレミスとクラウドをハイブリッドに利用するためのコンサルティングやネットワーク接続サービスなどの成長分野に注力することになる」と分析している。
