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2023年の国内データセンターサービス市場は2兆7361億円、2028年には5兆円規模に~IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は28日、国内データセンターサービス市場予測を発表した。2023年の国内データセンターサービス市場は2兆7361億円で、2023年~2028年の年間平均成長率は13.2%で拡大し、2028年の市場規模は5兆812億円に達すると予測している。

 予測におけるデータセンターサービスは、データセンター内のスペースと電力を提供するコロケーションサービスや、クラウドIaaSサービスなどを指している。このうち、クラウドサービスと、それを提供するためのデータセンター提供(ホールセールコロケーション)の成長率が高く、市場全体の成長をけん引していると分析している。

 クラウドサービスでは、AWS(Amazon Web Services)、グーグル、マイクロソフトなどのハイパースケーラーによるデータセンター拡大が支配的だが、ハイパースケーラーにデータセンターを提供するためのホールセールコロケーションでは、既存の市場プレイヤーの売り上げ拡大に加えて、市場に新規参入するデータセンター事業者が現れることにより、市場プレイヤーの数が増えていると指摘する。

 また、世界的なインフレによりデータセンター運用コストが急上昇しており、データセンター新設のための建設コストの急上昇だけでなく、既存データセンターにおける設備更新費用、電力コスト、人件費の上昇により、多くのデータセンター事業者は今後、データセンター運用コストが継続的に上昇していくと考えられると指摘。調査結果には、こうしたコスト上昇によるサービス価格上昇の影響も織り込んでいる。

 IDC Japan Software & Servicesリサーチマネージャーの伊藤未明氏は、「コスト上昇をサービス価格に転嫁することは困難を伴うが、サービス品質を維持するために重要である」と分析している。

国内データセンターサービス市場売上額予測:2023年~2028年(出典:IDC Japan)