ニュース

古河電工、SAP S/4HANAやAribaなどを導入し販売・会計・購買システムを刷新

富士通が導入を支援

 古河電気工業株式会社(以下、古河電工)は16日、富士通株式会社の支援を受け、SAPのオファリング「RISE with SAP」のコアである「SAP S/4HANA」や、素材業界向けソリューション「SAP for Mill Products」、間接材購買ネットワークを提供する「SAP Ariba」を用いて、販売・会計・購買システムを刷新したと発表した。

 古河電工は、広範な事業領域を支える情報システムを保有しているが、部門や担当ごとに属人化・個別最適化した業務プロセスやローカルルールが増え、システムが複雑化してしまったため、スキルの継承やシステム更新が困難になっていたという。また、組織改正やアライアンスなどの環境変化に対応するために、都度、多くの工数を要しており、これが経営上の課題となっていたとのこと。

 そこでこれらの課題を解決するために、業務プロセスの全面的再構築と標準化によって経営データを一元化し、新たなデジタル基盤を構築するために、SAP S/4HANAの導入を決定した。

 具体的には、SAP S/4HANAとSAP for Mill Productsを販売・会計・購買領域で導入し、販売形態が大きく異なる、通信・エネルギーインフラ、電子部品、自動車部品、金属材料など、12事業部門のコード体系や販売プロセスを標準化した新システムに統合したほか、効率化も実現したという。さらに、会計業務の標準化や会計情報の一元化の促進と合わせ、グループ会計方針を浸透し、徹底させることで、グループ経営基盤を強化していくとしている。

 また、購買システムにはSAP Aribaを導入し、アジア地域で初めてとなるSAP S/4HANAとSAP Aribaのシームレスな連携を実装することで、古河電工グループでの購買業務の共通化をさらに推進するとともに、調達情報の一元管理化により、業務の最適化とガバナンス強化を進めるとした。

 なお富士通では、今回、富士通オリジナルの導入方法論「富士通版Activate」や、長年培った経験・ノウハウを活用し、古河電工のSAPソリューションの導入を支援したとのことだ。

新システム概要図