ニュース

NEC X、ブドウの自動剪定ソリューションを提供するAIスタートアップ企業を米国にて設立

映像分析技術とロボット制御技術を活用

 日本電気株式会社(以下、NEC)の子会社で、新事業の創出を推進する米NEC Xは27日、映像分析技術とロボット制御技術を活用したブドウの自動剪定ソリューションを提供するスタートアップ企業として、Beagle Technology(以下、ビーグル・テクノロジー)を米国で設立したと発表した。

 今回ビーグル・テクノロジーでは、NECの研究者の支援を受け、ワイン用のブドウ農家の作業効率化を実現する、独自の映像分析技術とロボット制御技術を開発した。これらの技術を搭載したロボットアームをトラクターの先端にとりつけて走行することで、カメラ映像からリアルタイムに剪定・芽摘みすべき適切な位置を特定し、走行と同時に自動で作業を行ってくれるとのこと。

 こうした仕組みにより、熟練した作業者でなくても、トラクターを運転するだけで剪定や芽摘み作業を行えるようになる点がメリットだ。

ロボットアームを搭載したトラクター
映像分析をしている様子

 なおビーグル・テクノロジーは、5つの農家と400エーカーのブドウ農園にて、このソリューションを活用した有償実証を先行して実施しているが、作業効率化により、剪定で約25%、芽摘みで約70%、人件費等のコスト削減を実現できたという。

 同社は今後、資金調達を経て、世界有数のワインの生産地である米国カリフォルニア州を中心に、このソリューションの展開を目指す計画だ。

 なおNEC Xでは、これまでに4社のスタートアップを設立しており、今回のビーグル・テクノロジーが5社目となる。