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ソニー銀行、住宅ローン審査の迅速化に向けて「SPA Cloud」を導入 重要書類の一元管理も実現

 ウイングアーク1st株式会社は7日、ソニー銀行株式会社が、文書活用ソリューション「SPA Cloud」を導入したと発表した。ソニー銀行では、住宅ローン審査業務のオペレーション向上を目的に、Salesforceと連携した文書管理の基盤としてSPA Cloudを活用しているという。

 従来、ソニー銀行での住宅ローンの本審査では、書類受付から審査結果の告知まで3~5週間かかっており、同行はこの期間を短縮して顧客サービスの向上につなげる方法を模索していたが、業務フローを再確認したところ、書類を受け付けて管理し、内容を複数のスタッフで事前確認するのに1~2週間を要しており、ここがボトルネックとなっているのが分かったという。

 そこで、こうした事前確認を含めた書類の管理にかかる時間を短縮すべく、書類の提出方法として、従来の紙の郵送、メール添付、FAXに加え、顧客が書類をアップロードする方法を追加するとともに、文書管理の運用を整備し、どの経路から来る書類でも効率的に一元管理できる仕組みとしてSPA Cloudを導入した。

重要書類の一元管理のフロー

 ソリューションの選定にあたっては、業務オペレーションを担うSalesforce Experience Cloud/Service Cloudをとの親和性が高い点や、ハイライトやマーカーを付与するなど、電子データを紙文書のように扱いながら作業できる点、導入済みの帳票クラウドサービス「SVF Cloud for Salesforce」と連携し、郵送書類の仕分け作業を効率化できる点などが評価された。

 なおソニー銀行では、SPA Cloudの導入により、Salesforce Service Cloudを中心に顧客情報と重要文書の一元管理を実現でき、もくろみ通り、オペレーションの負荷軽減につなげられたとのこと。

 また現在では、SPA Cloudを用いて、住宅ローン関連の書類だけでなく、過去20年分の顧客関連書類のデータが一元管理されたが、膨大なデータを移行したため、対象のフォルダを表示するまでに14秒もかかってしまった。しかしウイングアーク1stの支援得により、数百万個のフォルダから対象フォルダを4秒程度で検索可能になったことから、オペレーション部門の業務ストレスが低減されたとしている。

 今後は、紙の書類のスキャン作業にAI-OCRなどを活用することにより、書類の振り分けを自動化させ、作業の時間短縮、オペレーション改革を進めていく計画。ソニー銀行では、SPA Cloudに書類を格納して人による単純な作業を減らし、顧客とのやり取りに使う時間を増やすことで、さらなる顧客満足度の向上を目指す考えだ。