ニュース

サイバネット、ビッグデータ可視化ツールの新製品「BIGDAT@Analysis」を販売開始

 サイバネットシステム株式会社(以下、サイバネット)は19日、ビッグデータ可視化ツール「BIGDAT@Analysis(ビッグデータアナリシス)」を1月に販売開始したと発表した。

 BIGDAT@Analysisは、実験データや工場の機器ログなどから出力されるさまざまなビッグデータを、簡単な操作で可視化・分析できるソフトウェア。データの全体構造を俯瞰(ふかん)して直感的に把握することで、工場設備の予兆保全などを効率化させる。

BIGDAT@Analysis概念図

 BIGDAT@Analysisは、サイバネットが開発・販売していた「BIGDAT@Viewer」の後継製品となり、データの特性に合わせて、新たに6種類のマップ(分布図)化手法が選択できるようになるなど、BIGDAT@Viewerからさらに多くの機能が追加されている。

 CSV形式のデータをそのまま読み込ませるだけで、データの類似性を元にマップを作成でき、マップの形状により、分析対象のデータの性質・構造が視覚的に把握できる。生産設備や工場ラインの現場担当者自身がデータ全体を俯瞰し、製造プロセスなどにおける不良要因の解明、対策立案などの対策を採ることが可能になる。

 IoT機器で集積するデータは、膨大な特性(変数)が観測されるため、分析するには仮説を立てながら、目的に合わせた手法を選択する必要がある。BIGDAT@Analysisを利用することで、多変量のデータにおいても、ターゲットとなるデータとそれ以外のデータの差分を表示させ、差の大きい物から順番に表示される。

 複数のマップ化手法でビッグデータを一度に可視化し、結果を見てからデータの特性に合わせた適切な手法を選択できる。それぞれの手法に合わせるためにデータを加工することなく、分析時間の短縮を実現する。

 サイバネットでは、IoT機器から集積されるデータに欠損などがある場合は、分析前の処理が必要となるが、「どのように修正してよいか分からない」という相談を受けることが多くあると説明。2022年後期に予定しているバージョンアップでは、前処理が必要な箇所および修正案をワンクリックで表示し、修正の実行まで行える機能の追加を目指すとしている。また、「データの寄与度を数式でそれぞれ表したい」という要望への対応として、選択領域のデータごとに複数の手法を用いて、回帰分析を実行する機能の追加も予定するとしている。