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PwCコンサルティング、メタバースを活用したビジネス変革のコンサルティング支援サービスを提供開始

 PwCコンサルティング合同会社は22日、メタバースを活用したビジネス変革のコンサルティング支援サービスを提供開始した。

 PwCコンサルティングでは、物理的な接触や交流が大きく制限される環境下においても、インターネット上の仮想空間「メタバース」の活用が広がってきており、今後エンターテインメント分野やゲーム業界だけでなく、ビジネス全般にて主流となることが見込まれると説明。こうした背景を受け、ビジネスにおけるメタバース活用の支援を開始するとしている。

 サービスでは、ビジネスのバリューチェーンにおいて最上流に位置付けられる事業構想から、新規事業のデザイン、マネタイズモデルの設計、データ活用、システム開発に至る具体化まで一貫して対応する。

 メタバースコンサルティングサービスの主な特徴は、「コア事業視点」「バリューチェーン視点」「メタバース業界全体の視点」の3点となる。

 コア事業視点では、経営戦略刷新や新規事業検討など、企業が経営上のコア事業において抱える課題を解決する手段としてメタバースに着目し、メタバースを活用した事業構想や、リアルでの物理的壁がなくなる中でのボーダーレス・海外事業構想、メタ・メタバース(複数のメタバース同士をつなぐような、メタバースのメタバース)の到来を前提とした事業などのソリューション提案を行う。

 バリューチェーン視点では、既存事業の強みに加えバリューチェーンに目を向け、メタバース活用による付加価値や、新たな体験価値創出の可能性を検証する。従来主流だった、展示や広告の場といったバリューチェーンの最下流におけるメタバース活用だけでなく、事業活動の最上流から支援する。

 支援対応領域例としては、メタバースでの事業構想や、メタバースでの企画業務・商品/サービス開発、メタバースでの顧客調査・アンケートに代替する調査メソッド構築、メタバースでの顧客体験最大化および感動の醸成、メタバースを活用したマーケティング、メタバース環境の構築・リアルとの両空間を前提とした働き方構築などを挙げている。

 メタバース業界全体の視点では、メタバースを活用した日本のビジネス界の活性化に向け、メタバース業界動向の調査、規制対応、法対応、知的財産の取り扱いなど、メタバース業界全体の動向を捉え、メタバース普及を阻む課題解決の視点で変革を支援する。

 PwCコンサルティングは、これらのコンサルティングサービスやクライアント企業との議論を、仮想空間にて行うことも想定し、同社が所有するTechnology Laboratory内にメタバース環境を構築している。従来強みとしていたリアルな空間でのコンサルティングスキルと、社内でのメタバース活用から得られた知見をハイブリッドで提供することで、企業のメタバース活用とメタバース業界の普及・拡大に尽力するとしている。

 また、PwC Japanグループでは、PwCあらた有限責任監査法人の新卒採用イベントをメタバース空間内で開催するなど、メタバース活用を開始している。今後はPwCコンサルティングでも、コンサルタント人材の育成、社内ナレッジの蓄積・活用をはじめ、コンサルティングサービスのバリューチェーン全体におけるメタバース活用を推進すると説明。従来のコンサルティングサービスをメタバース空間に再現するのではなく、伝統的なコンサルティングの在り方が抱える課題に対して、新しい解決策の方向性や、より付加価値あるモデルを世界に提示していくプログラムとして継続していくとしている。