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クロスビット、自社専用のスポットワーク採用サービス「らくしふ タレントプール」を正式提供開始

手数料を低く抑えるとともに、独自人材DB構築による「経験者」の資産化を支援

 株式会社クロスビットは、飲食業などにおけるスポットワーカー雇用を、より企業にとって親和性の高いスタイルで実現するサービス「らくしふ タレントプール」を3月4日から正式にスタートした。

 スポットワーカーの雇用は、通常、雇用サービスを提供している事業者(タイミーなど)を介して行われている。「らくしふ タレントプール」は、自社で構築した人材データベースにあらかじめ登録している人材に対し、スポットワークを行うことを呼びかけて働いてもらう仕組みだ。

 仲介料金を通常のスポットワーカー雇用サービスよりも低く抑え、自社で働いたことのある人材を採用することで、作業内容などを詳細に伝える必要がないなどのメリットもある。

らくしふ タレントプールの特徴

 サービス自体は2025年3月から、「らくしふ」の他のサービスを利用している企業に向けて、クローズな形で提供を始めていた。それから1年を経過し、日本ピザハット株式会社、マルシェ株式会社、株式会社人形町今半など、先行ユーザーによる成功事例が出ていることから、今回、利用企業を限定せずにサービスを開始した。

「スポットワーク」が抱える3つの課題を解決

 クロスビットでは、働く人のシフトを紙などからデジタル化するためのサービスを複数提供している。「我々が提供している(シフト管理サービスの)『らくしふ』は、導入事業所数が3万、ユーザー数が100万を突破した。競合に比べて後発だが、現在ではナンバー1シェアを獲得している」と、代表取締役社長の小久保孝咲氏はアピールした。

クロスビット 代表取締役社長 小久保孝咲氏

 今回の新サービスは、飲食店、医療・介護サービスなど多くの現場で人材不足となっている中、スポットワーカーの採用によって人材不足をカバーする企業が増加していることに着目し、開発したものとなっている。

 クロスビット らくしふタレントプール事業責任者である中之内智宏氏は、「スポットワークは、利用している多くの企業が便利と考えている。しかし、雇用する企業、現場、人のそれぞれに課題が出てきている」と指摘する。

クロスビット らくしふタレントプール事業責任者の中之内智宏氏

 雇用する企業の本部側は、スポットワークを提供する事業者に支払う手数料が高いほか、スポットワーカーに支払う人件費の管理やモニタリングが煩雑だと感じている。また、スポットワーカーが働く現場サイドは、毎回仕事を教えることの大変さや、サービスの質の担保が難しい点を課題と感じている。

 さらに、実際にスポットワーカーとして働く人は、「慣れてきた現場で働きたいが、人気のある現場の求人はすぐ埋まってしまう」「引き抜きの誘いを受けることもあるが、今はシフト制では働きたくない」などの課題を持っているという。

 「らくしふ タレントプール」は、企業がスポットワーカーを採用する際に挙がっている、こうした課題を解決するサービスとして誕生した。

 まず手数料については、既存のスポットワークサービスの場合で多く見られる30%程度よりも低く抑え、「らくしふ タレントプール」では15%に設定した。

 「スポットワーカーを採用する場合、例えば飲食店では現場となる店舗では人が足りず、スポットワーカーを募集してカバーすることが少なくないが、トータルで予想以上の手数料がかかってしまい、本部側から店舗へスポットワーカー採用禁止の命令が来るといったケースが出ている。当社のサービスは手数料を15%と低く抑えることで、手数料コスト増加というネックを解消できるのではないかと考えている」(中之内氏)。

 スポットワーカーの質の担保や、教育にかかるコストや時間についても、経験者を採用することで改善できる。データベースに登録されている相手だけに採用を呼びかける仕組みのため、働く側にとっても採用される確率が高くなるという。

 「通常のスポットワークの場合、どんな人が働きに来るのか、実際に来てもらわなければわからない。働く人によってはサービスの質が落ちることもあり得る。それに対し、タレントプールではあらかじめ自社で登録した人材に呼びかけるため、教育にかかる時間や手間を最小限に抑えられる。これを実現するために、自社専用の人材データベースをどう作るのかが、このサービスの肝となる」(中之内氏)。

 データベース構築がスムーズに進んだ企業の場合、働いたことがある人や社員・アルバイトの知人、OB・OG、採用に応募したことはあるものの条件が合わずに採用に至らなかった人などをデータベースにあらかじめ登録している。

自社専用の人材プールに対してスポットワークを募集できる仕組みを提供
希望に応じてさまざまな方法で自社専用人材データベース構築を支援

 クローズサービスの段階でこのサービスを実際に利用していた人形町今半グループでは、店舗事業やケータリングサービス事業で採用しているスポットワーカーの中から、働きぶりが良かった人に対して、「特別招待」の名刺を渡し、タレントプールに登録してもらうよう呼びかけたという。

自社と接点のある優良ワーカーを登録

 「スポットワークというのは本当に素晴らしいサービス。我々のような飲食業界は、スポットワークに救われたといっていい。その一方で、とても素晴らしい働きぶりを見せてくれた方にまた来てほしいと考えても、『募集があっても、すぐに枠が埋まってしまうので働けなかった』といった声もあった。タレントプールは、こうした課題を解消することにつながった」(人形町今半グループ ケータリングサービスソリューション部 本部長の髙岡宏至氏)。

人形町今半 ケータリングサービスソリューション部 本部長の髙岡宏至氏

 こうした働きかけもあって、今半グループでは、サービス開始から150日で店舗事業では4店舗で88人、ケータリング事業では52人がタレントプールに登録。勤務数は店舗で660回、ケータリングでは472回となった。店舗事業でのマッチング率は87.0%、ケータリング事業でのマッチング率は93.5%となったという。

 クロスビットでは、こうした事例をアピールしながら、多くの企業へのサービス利用を呼びかけていく計画だ。