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2021年の国内データセンター建設投資は前年比4.3%増の1712億円、2025年には3000億円規模に~IDC Japan調査

 IDC Japan株式会社は15日、国内データセンター事業者のデータセンター建物/電気設備/冷却システムなどの新設および増設にかかる投資額に関する予測を発表した。

 国内事業者データセンターの新設および増設投資は、2020年が前年比64.1%増の1642億円となったが、2021年はこの反動で4.3%増と小規模な増加となり、投資規模は1712億円になると予測。2022年以降は、クラウドサービス向けハイパースケールデータセンターが、関東地方および近畿地方に相次いで建設されることから、おおむね増加傾向が継続し、2025年には投資規模が3000億円に近づくと予測している。

 国内では新型コロナウィルス感染症(COVID-19)が発生する前から、クラウドサービスの利用が急拡大していたため、ハイパースケールDCの建設投資は増加傾向だったが、コロナ危機の影響によってクラウドサービスの需要拡大に拍車がかかり、データセンター建設投資が加速していると分析。IDC Japan ITサービス リサーチマネージャーの伊藤未明氏は、「不動産投資の成長分野としてDC建設に注目が集まっており、投資マネーが流入している」と分析している。

 IDC Japanが発行したレポート「国内データセンターファシリティ市場予測、2021年~2025年」では、事業者データセンターだけでなく、企業内データセンター(金融機関、官公庁、製造業、サービス業などの一般企業の社内サーバールームなど)についても、調査結果をまとめている。レポートには、データセンター新設/増設のための投資の他に、既存データセンターファシリティの保守/更新のための支出についての予測データや、投資額を電気設備、冷却システム、建築物などに細分化したデータも掲載している。

国内事業者データセンター新設/増設投資予測:2020年~2025年(出典:IDC Japan)