ニュース

KDDIがAIカメラパッケージを提供、撮影したカメラ内で画像をAI解析し送信データ量を削減

 KDDI株式会社は9日、カメラで撮影した映像データをそのカメラ内でAI解析し、必要な情報だけを収集できる「エッジAIカメラパッケージ」を、Idein株式会社と共同開発したと発表した。IoTソリューション「KDDI IoTクラウド Standard」のラインアップとして、6月9日より提供開始する。

 「エッジAIカメラパッケージ」は、SIMを内蔵した解析サーバー一体型の小型カメラとクラウドサービスをオールインワンで提供するAIカメラソリューション。取得した画像データをカメラ側でAI解析し、必要なテキストデータだけをモバイル改選でクラウドサービス側に送るため、専用の解析サーバーやデータの転送・保管などにコストをかけることなく、安価かつセキュアに運用を開始できるという。

 これを利用すると、複数店舗や施設の来店状況、利用者の年代、性別情報など、ニーズに合わせた解析が可能。顧客の属性に応じた最適な広告の検討や、従業員のシフトの見直し、施設のレイアウト改善などに活用できるとした。さらに、解析後の画像データはカメラ内で削除される仕組みにより、大学や病院などにおいても、プライバシーに配慮しながら、公共空間での安全確保やセキュリティの向上に活用可能としている。

パッケージの全体構成図

 また、解析サーバー一体型の小型カメラは1台につき電源ひとつで利用でき、手軽に設置できる点も特徴。AIモデルは、性別、年代、感情といった「ヒト」に関する解析に強みを持つ汎用モデルが複数用意されているので、AIをゼロから開発することなく利用可能だ。具体的には、属性剣値、出入り検知、表情解析、人数カウントの4つが提供される。

 利用にあたっては、初期費用と月額料金が必要となり、初期費用(税込)は、契約事務手数料が1万1000円、デバイス料金(屋内型)が7万5900円。月額料金(税込)は、管理者ID利用料がIDあたり5500円、機器接続料金(通信費を含む)が1台あたり2750円、AIモデル利用料が1台あたり1650円からとなっている。

利用可能なAI