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KDDIとエコモット、法人向けIoT分野で資本業務提携

KDDIビジネスIoT企画部長の原田圭悟氏(左)と、エコモット代表取締役の入澤拓也氏(右)

 KDDI株式会社とエコモット株式会社は15日、法人向けIoT分野における資本業務提携を発表した。提携により、KDDIはエコモットが発行する株式の一部(議決権比率21.1%)を取得し、持分法適用関連会社化した。

 KDDIでは、IoT分野においてKDDIが有する通信やクラウドプラットフォームと、エコモットが有するデータの効率的なセンシング、通信デバイス開発技術、センサー選定ノウハウなどの「つなぐ力」を組み合わせ、法人向けIoTビジネスのスケール化の促進や、一次産業、防災、寒冷地対策など地域産業の高度化に向け、資本業務提携に合意したとしている。

KDDIがエコモットの株式の一部(議決権比率21.1%)を取得し、持分法適用関連会社化

 エコモットは、北海道札幌市を本社として、2007年の創業以来、一貫してIoTインテグレーション事業を展開している企業。IoTソリューションの企画および、これに付随する通信デバイス製造、通信インフラ、アプリケーション開発ならびにクラウドサービスの運用・保守に関する業務をワンストップで提供する事業を展開している。

 また、パッケージサービスとしても、降雪センサーにより融雪システムの遠隔監視を行うことでロードヒーティングの無駄な運転を削減するソリューション「ゆりもっと」、建設現場の情報化施工支援ソリューション「現場ロイド」、カメラや加速度センサーなどを利用した交通事故削減ソリューション「Pdrive」といったIoTソリューション商品を提供している。

エコモットの事業概要

 エコモット代表取締役の入澤拓也氏は、エコモットの創業事業である「ゆりもっと」の開発時にKDDIの技術協力を受けておりパッケージサービス拡充、販売拡大に伴い、多くのKDDIモバイル回線を活用していると説明。また、KDDIが提供するIoTプラットフォーム「KDDI IoTクラウド Standard」のベースシステムとして、エコモットのIoTデータコレクトプラットフォーム「FASTIO」を提供しており、さらに資本提携を伴う業務提携契約の締結により協力関係を強化し、「法人向けIoTビジネスのスケール化」を目指すとした。

 KDDIビジネスIoT企画部長の原田圭悟氏は、エコモットはさまざまなセンサーをソリューションにつなぎこむ「つなぐ力」に長けており、IoTを多くの顧客に利用してもらうためには大事な力になると考えていると説明。協業によりKDDI IoTクラウド Standardの強化を行うとともに、新規IoTパッケージ商品の共同開発、拡販に取り組み、両者のノウハウを生かした地方創生の推進、5G対応など新技術の共同開発やセンサー端末ラインアップの強化を図っていくとした。

 原田氏は、IoTソリューションにおいてはクラウドや分析サービスを提供するプレイヤーは多いが、今回の提携によりセンサー部分を強化することで、センサーから分析までトータルソリューションで顧客のデジタルトランスフォーメーションをサポートできるようになるとして、これにより他社との差別化を図っていきたいとした。

提携によりセンサー部分を強化することで、トータルソリューションを提供
法人向けIoTビジネスのスケール化促進、一次産業、防災、寒冷地対策の高度化を図る
「KDDI IoTクラウド Standard」を中心とした協業イメージ
新規IoTパッケージ商品の共同開発
両者のノウハウによる地方創生の推進
5G対応など新技術の共同開発やセンサー端末ラインアップの強化