ニュース
キヤノンITS、原価管理や損益管理の効率化と高度化を実現する「損益管理テンプレート」を提供
2021年5月18日 13:17
キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は18日、生産管理パッケージ「mcframe原価管理」のオプションとして「損益管理テンプレート」の販売を開始した。
「mcframe」は、製造業の多種多様なニーズに対応する、国産の生産管理・原価管理・販売管理システム。複数のモジュールが提供されており、原価管理モジュールのmcframe原価管理では、実際原価/標準原価/予算原価/実績原価の4つの原価管理と、それらのPDCAサイクルの構築により、原価計算からビジネス戦略に役立つ原価管理への転換をサポートする。
キヤノンITSでは、製造業を取り巻く事業環境は、新型コロナウイルス感染拡大の影響などで厳しい状況に置かれており、特に業務においては、損益分析を行って予実差異を把握できる、持続可能な仕組みを構築することが不可欠だと説明。こうした状況に対応するため、食品製造大手のマルハニチロ株式会社と共同開発した損益管理機能をテンプレート化し、mcframe原価管理のオプションとして損益管理テンプレートを提供する。
損益管理テンプレートは、マルハニチロがmcframe原価管理で実践する、原価管理/損益管理の手法と帳票をテンプレート化して提供する製造業向けソリューション。企業はこのテンプレートを活用することで、マルハニチロが実現した損益管理のノウハウ取得とともに、導入の過程で自社の損益管理の現状と、あるべき姿のギャップを分析することにより、最適な損益管理に向けて実施すべき業務改革の指針を打ち出しやすくなるとしている。
提供する機能のうち「生産工場ダッシュボード」では、工場別の生産性指標をレーダーチャートで表示でき、原価差異分析、稼働状況、歩留まり・能率、原材料単価差異、在庫金額の情報をチャートやグラフ形式で確認できる。「工場レポート」では、製造工場の詳細な損益概況および生産・販売の進捗状況の確認が可能。「損益シミュレーション」では、特別な分析システムや帳票ツールがなくても、Excel上で損益表まで出力できる。
テンプレートの導入により、原価計算と定型帳票を自動で作成することで、多彩な損益情報の可視化が可能となり、予定損益からのブレ理由(差異原因)を迅速かつ的確に把握して改善へ繋げられる。見込みの損益、締め後の損益を単品積み上げで算出することで、それぞれの数値につながりが生まれ、損益の信頼性、透明性が向上できる。また、すべての損益を予算編成時と同じ粒度で算出することにより、予算比較作業を大幅に軽減できるとしている。
損益管理テンプレートの価格はオープン。キヤノンITSでは今後、損益管理テンプレートと「mcframe原価管理(短期導入ソリューション)」を“ベストプラクティス”として、多くの製造業の顧客に提供していくとしている。