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キヤノンITS、マルハニチロと工場のデータ統合管理基盤を構築

B-EN-Gとともに食品製造業向け基幹業務ソリューションの事業を強化

 キヤノンITソリューションズ株式会社(以下、キヤノンITS)は25日、マルハニチロ株式会社のデータ統合管理基盤「新生産管理システム」を同社とともに構築したと発表した。これを受けて、キヤノンITSでは今後、導入した生産管理システム製品の開発元である東洋ビジネスエンジニアリング株式会社(以下、B-EN-G)とともに、食品製造業における工場改革を支援するシステム構築を推進していくとしている。

 キヤノンITSでは、製造業や流通業向けに、業務ごとに適したアプリケーション製品を組み合わせ、クラウド運用も含めた柔軟なシステム構成で提供する基幹業務トータルソリューションコンセプト「AvantStage」を、2015年から提供している。

 マルハニチロの今回のシステムでは、AvantStageで提供しているパッケージから、製造業向け販売物流・生産・原価管理パッケージの「mcframe」と、生産スケジューラー「Asprova」を導入。新生産管理システムの、生産、原価、品質管理の仕組みとしてmcframeを中核に据えた。また、工場全体を統制するために、製造・購買・品質の網羅的な指図出し機能を備えており、指図作成の補助機能としてAsprovaを採用した。

 さらに、AvantStageで提供しているパッケージ以外も組み合わせ、ミスを未然に防止し、品質管理を強化する仕組みとしては「QITEC」を導入。設備の保全に関しては、計画、実効、管理の機能すべてを「AMISYS」で構築した。

マルハニチロが導入した新生産管理システムのシステム概要と導入規模

 マルハニチロでは、直営7工場の業務プロセスは統一されておらず、生産管理業務は紙やホワイトボード、Excelなどの手作業で行われているという課題があり、システムの導入にあたっては、過去に発生したトラブルを分析して業務の整理を実施し、導入工場における業務の標準化も行った。

 今回導入した新生産管理システムにより、業務のデジタル化が進み、予算編成や損益管理の一元的な確認が可能になったと説明。データ統合管理基盤に蓄積するビッグデータを活用することで、将来を見据えた事業運営を可能にした。また、工場では指図通りでないとしかるべき作業ができないというミス防止の仕組みを取り入れたことで、作業手順・検査基準の電子化によって伝達の正確性を図り、品質工場につながるとともに、業務の見える化・効率化・標準化を実現したとしている。

 キヤノンITSでは、製造業の中でも比較的IT投資が遅れている食品業においても、生産管理やSCM(サプライチェーンマネジメント)領域を中心に、業務の標準化や効率化、見える化などを目的に、システム化ニーズが高まっていると説明。また、大手グローバル企業のコーポレートシステムは統合ERPが主流だが、一方で現場層からすると統合ERPは使いにくく、業務特化型パッケージが好まれているとした。

 今回のマルハニチロの導入事例では、製造業務モデルの見直し、AvantStageによる製造業務のデジタル化、データ活用による見える化・自動化・効率化の3点の価値を提供していると説明。キヤノンITSでは今後さらに、デジタル化したデータをビッグデータ基盤として、IoTやAIを活用した生産システムの高度化・自動化に取り組んでいくとした。

 今回のシステム導入をもとに、食品製造業における工場改革を支援するシステム構築を推進。食品業界で300億円以上の売上規模の企業を販売ターゲットに、既存レガシーやERPパッケージのリプレースを狙っていくとした。

 また、キヤノンITSでは2018年3月に、AvantStageの中核製品となるmcframe開発元のB-EN-Gに資本参画しており、これによりAvantStage事業を推進するための製品検討、人材育成、営業マーケティングを検討・実施するためのバーチャル組織を設置。B-EN-Gとの戦略的アライアンス活動を実施し、AvantStageにおいて2021までに売上高50億円を目指すとしている。

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