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SAPジャパン、顧客に伴走しインダストリー4.0化戦略の具現化を推進する新サービス

 SAPジャパン株式会社は13日、インダストリー4.0化戦略の具現化を顧客とともに進めるサービス「Industry 4.Now(インダストリー・フォードットナウ)推進サービス」を提供開始すると発表した。

 Industry 4.Now推進サービスは、インダストリー4.0化戦略によって目指すべき最終形のイメージに最短距離で近づくための計画を具体化し、実装し、活用しつづける道のりを、SAPジャパンが顧客企業に伴走して支援するもの。具体的には4つの段階に分けて、企業のインダストリー4.0化戦略の推進を支援するという。

 1つ目は、アセスメント実施、内容確認、ビジョン明確化、改善機会の優先度設定。まず、50項目のアセスメントシートによる調査を行い、顧客企業それぞれにおけるインダストリー4.0化の成熟度と改善機会を把握する「成熟度評価」を実施する。また、その評価に基づいて、改善機会をさらに深堀し最初に着手すべきテーマを決定するなど、今後の方針や進め方を確認するとした。

 なおグローバルでは、この成熟度評価はセルフサービスとして提供されているものの、日本では固有の市場環境を考慮し、この評価の段階からSAPジャパンが顧客企業と伴走しながら実施する。

 2つ目は、ロードマップ定義とプロトタイプ計画・準備。この段階では、改善テーマを実現するうえでの必要な構成要素を明らかにし、改善のロードマップを作成する。

 続く3つ目のプロトタイプ検証では、改善テーマを実現するにあたって必要な構成要素に関し、実現性をプロトタイプ実証し、描いたロードマップの妥当性を確認する。

 最後の本格導入では、ロードマップに基づき、必要な構成要素を順次実装していく。なお、パートナー主体で導入を進める場合は、第3段階までの知識の移行を適切に行うことなどにより、最適な方法で導入を進められるよう支援するとしている。

 なおSAPジャパンは2020年9月、多くの企業が重要な経営課題ととらえているインダストリー4.0化戦略の具現化を支援するため、グローバル組織の「Industry 4.Now HUB TOKYO」を設立した。

 この組織では、インダストリー4.0化に向けたPoC(概念実証)後の拡大展開戦略が描けていなかったり、その取り組みが組織的にもシステム的にも製造現場に閉ざされてしまい、情報が分断されていたりする日本企業の課題を踏まえ、これらの解消を支援することを目的としているが、これまでの支援を通じて、顧客企業がインダストリー4.0化戦略によって目指すべき最終形のイメージは見えてきたものの、その戦略を前進させるうえでの課題も顕在化してきたとのこと。

 そこで今回、新サービスによって課題解決を支援し、企業のインダストリー4.0化戦略の推進を図る考えだ。