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Google、ベアメタル版Anthosを一般提供

 Google Cloudは1日(米国時間)、ハイブリッドクラウド/マルチクラウドプラットフォーム「Anthos」ベアメタル版の一般提供を開始した。

 Anthosは、Google Kubernetes Engine(GKE)およびそのオンプレミス版のGKE On-Prem、さらには他社のクラウドまでわたってKubernetesクラスタを統合的に管理するプラットフォーム。

 今回発表されたベアメタル版は物理インスタンスまたは仮想インスタンス上で実行され、ハードウェア、OS、ネットワークインフラといった既存の投資を活用できる点が特徴で、ベアメタル版をエッジで実行するための最小システム要件は、2つのノード(4コア以上)、32GB RAM、128GBのディスク容量となっている。

 OSはRed Hat Enterprise Linux 8.1 / 8.2、CentOS 8.1 / 8.2、Ubuntu 18.04 / 20.04 LTSをサポート。ネットワークについては、オーバーレイネットワークとレイヤ4/レイヤ7の負荷分散をすぐに利用できるという。またF5やCitrixなど、独自のロードバランサーを統合することもできる。さらにストレージに関しては、CSIを利用し、永続ワークロードを既存のインフラにデプロイすることが可能だ。

 デプロイモデルは2つ用意された。1つ目のスタンドアロンモデルでは、各クラスタを別個に管理でき、エッジロケーションで実行している場合や、各クラスタを個別に管理する場合に適しているとのこと。

 2つ目のマルチクラスタモデルでは、管理クラスタと呼ばれる一元管理されたクラスタから、IT部門が複数のクラスタを管理することが可能。自動化ツールを作成する場合、機密性の高い認証情報(SSH認証鍵、Google Cloudサービスアカウントの詳細など)を共有せずに、クラスタのライフサイクルを個々のチームに委任する場合に適しているとした。

 なお、あらゆるAnthos環境と同様、ベアメタルクラスタはGoogle Cloudに安全に接続されるとしており、そのためのConnectが用意された。Connectをクラスタにインストールすれば、Google Cloud Consoleからクラスタの表示、構成、モニタリングを一元的に行える。

 また「Anthos」ベアメタル版は、サブスクリプションまたは従量課金制で提供されるとのことだ。