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デル・テクノロジーズ、ハイパフォーマンス型オブジェクトストレージ「ECS EXF900」を提供

 デル・テクノロジーズ株式会社は26日、オブジェクトストレージ「Dell EMC ECS EXシリーズ」において、ハイパフォーマンス型の「Dell EMC ECS EXF900」を提供開始すると発表した。価格は4250万円(税別)から。

 ECS EXF900は、NVMe SSDを搭載したx86サーバー「Dell EMC PowerEdge」との組み合わせにより、超高速パフォーマンスを実現したオブジェクトストレージ。AI、機械学習、IoT、解析、クラウドネイティブアプリケーションといったワークロードに適しているとのことで、NVMeOF(Non-Volatile Memory Express Over Fabrics)プロトコルを活用することにより、特に大規模な構成において、バックエンドネットワーク経由で高速なノード間通信を実現できるという。

 デル・テクノロジーズが自社で行った最新のベンチマークテストでは、同容量程度の従来製品「ECS EX300」と比較して、約21倍のデータスループット性能向上、ならびに1秒あたりのトランザクション数における約19倍の性能向上いう結果が得られたとした。

Dell EMC ECS EXF900

 また同社では今回、ECS EXシリーズで利用している「ECSソフトウェア」の強化も発表している。

 ソフトウェアの新版では、まず、高速なオブジェクトデータのクローニング機能を追加し、ファンアウト型の多数の書き込みを実現するAPIの仕様を提供する。この機能によりECSは、1回の書き込みリクエストまたはコピーリクエストに対して書き込まれたオブジェクトのコピーを、多数、同時に作成可能になるため、クライアント側またはサーバー側での処理やネットワーク負荷を軽減できるという。この機能は、メディアエンターテイメント業界で求められるCloud DVRのような処理に適しているとのこと。

 さらに、セキュリティ管理者に特定の権限を付与し、より効果的なデータ保護を実現できる機能を導入した。この機能は、ユーザー環境のActive DirectoryやLDAPと連携し、容易に利用できる。

 加えて、システム上のセキュリティ設定のレポートを自動化する新APIも追加された。データ保護ソリューションと統合して、全組織的なセキュリティ改善を容易に実現できるとアピールしている。

 このほか、早期アクセスプログラムとして10月に発表した「Dell EMC ObjectScale」は、Kubernetes環境での自動化、 規模の拡張および縮小の容易性、管理性を備えたスケールアウト型オブジェクトストレージソフトとして新規に開発された。ObjectScaleは、既存ユーザーのプラットフォームにソフトウェアとして導入できるため、新たに展開するエッジ環境において最適としている。