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NEC、新しい道路交通インフラ社会の実現に向け、ローカル5Gや映像分析などを活用した実証施設「NECモビリティテストセンター」を開設
2020年11月6日 14:39
日本電気株式会社（以下、NEC）は6日、新しい道路交通インフラ社会の実現に向けて、ローカル5Gや映像分析などの先進技術を活用した実証施設「NECモビリティテストセンター」を、静岡県御殿場市に開設したと発表した。
NECモビリティテストセンターは、車両と道路付帯物などのインフラが無線通信で迅速かつ適切に情報をやり取りし、事故の抑止や渋滞緩和、自動運転支援などを実現するインフラ協調型のモビリティサービスや、自動運転支援などの検証・評価、パートナー企業との共創の場となる実証施設。
センターには、信号灯器や横断歩道といった疑似的な交差点などの道路設備の設置に加え、ローカル5G基地局やC-V2X路側機（路車間で直接データ通信を行うために道路設備に設置する通信装置）などの無線通信設備、路側カメラやAI用エッジ処理装置などのエッジコンピューティング設備を設置し、バス・乗用車などの車両や電動車いすも配備。NECのノウハウ・設備リソースを生かしながら、インフラ協調型のモビリティサービスの実現に向けたさまざまな評価・検証を行う。
2020年度には、ローカル5Gと車車間・路車間の通信を組み合わせた実証およびデモを予定する。
ローカル5Gと映像分析の先進技術実験では、ローカル5Gを用いて、道路付帯物に設置したカメラで交差点の俯瞰的な映像を取得・分析。横断者情報や衝突予測情報、速度超過車両情報を周囲の5G端末搭載車両へ通知する。通常では死角となりうる位置の危険車や人もデジタル情報化することで、安全・安心な運転支援や自動運転につなげる実験を行う。
交通マネジメント実験では、通行する車両や歩行者をカメラ画像より認識・分析。渋滞情報の基礎となる交通量のリアルタイム検知とともに、同時に通過車両のナンバープレートを識別する。また、地域外からの流入車両数の把握や、時間帯による車両・歩行者量の変化をとらえるなど、交通マネジメントや街づくりに貢献するための実験を行う。
道路インフラのマネジメントの実験では、路側のカメラで路面状況の画像を取得・分析して、落下物や倒木等のインシデントをリアルタイムに把握する。また、その周辺にいる5G端末搭載の車両へリアルタイムに通知して注意喚起を行う。将来的に、街の道路維持管理や事故・災害時の状況把握などに生かすため実験を行う。
NECでは、NECモビリティテストセンターにおいて、NECのローカル5Gや映像分析、AI・IoTといった先進技術と、パートナー企業・団体の技術やノウハウを組み合わせ、次世代のモビリティサービスの技術開発やシステム検証を推進し、新たな価値創造や社会課題の解決を目指して取り組んでいくとしている。
