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日立ソリューションズ、クラウドサービスの稼働状況をリアルタイムに可視化できる「ThousandEyes」を提供

 株式会社日立ソリューションズは30日、米ThousandEyesのマルチレイヤー監視ソリューション 「ThousandEyes」の販売代理店契約を締結し、10月1日から販売を開始すると発表した。

 ThousandEyesは、インターネットを含めた社内外のネットワーク性能や経路、クラウドサービスの稼働状況を、世界58カ国に設置している監視用エージェントにより、リアルタイムに可視化するクラウドサービス。

 監視対象のサービスを登録しておくだけで、アプリケーション性能、ネットワーク性能、ネットワーク経路、サーバー性能などを同一時間軸で監視できる。障害発生時は、時間軸や、地図、ネットワーク経路など、全体の状況を把握できる画面を用いてリアルタイム(分単位で設定可)で可視化する。これにより、システム運用者は障害発生時の時間や地域、原因を迅速に把握できるため、クラウドサービスの運用にかかる負荷を低減できる。

 また、無線LANやWAN、VPN(仮想プライベートネットワーク)などの社内外ネットワークや、インターネットのドメイン名を管理するDNSサーバーへのアクセス状況など、エンドポイントからクラウドサービスまでのネットワークの経路情報も可視化できる。

 クラウドサービスを利用する企業では、ユーザーのパソコンにも専用エージェントを導入することで、インターネットを経由した音声や動画などのアクセス状況も可視化する。これにより、リモートワークを管理しているシステム運用者は、ユーザーのアクセス状況が不安定になった際の、原因や障害個所を早急に見つけることが可能になる。

 ThousandEyesが運用する世界58カ国190都市以上に設置された監視用エージェントを使用して、アプリケーションやサーバーなど、階層の違う複数のネットワーク経路の状況を同時に把握するマルチレイヤ監視が可能。幅広い地域からのアクセス性能を可視化できるため、これまで障害検知や、性能把握ができなかった箇所も把握できる。また、システム管理者は、社内ネットワークに監視用エージェントを簡単に追加できる。

 これらの機能により、サービス異常の検知や障害の発生箇所などを迅速に把握できるため、日立ソリューションズの検証では障害発生個所の特定にかかる時間を10分の1以下に、システム運用者の負荷を3分の1以下に軽減するとしている。

 ThousandEyesの価格は個別見積もり。日立ソリューションズでは、ThousandEyesをアプリケーションパフォーマンス管理「AppDynamics」と組み合わせて提供することで、アプリケーションの運用監視を支援するとともに、SaaS型ITサービスマネジメント「ServiceNow」と連携させ、クラウドサービスの運用をトータルに支援していくとしている。