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エアー、Outlook向け誤送信対策ソフト「WISE Alert」新版 添付ファイルからの情報漏えい対策を強化

 株式会社エアーは9日、Outlook向けのクライアント型誤送信対策ソフトウェア「WISE Alert」において、添付ファイルからの情報漏えい対策を強化した新版を提供すると発表した。

 現在、メール環境でファイルをやり取りする場合、添付ファイルをZIP暗号化して送信し、後から復号用のパスワードを送信するという方法が一般的に利用されている。この方法では、宛先を間違えたりファイルを間違えたりした場合でも、パスワードの送信前であれば、それを止めることでファイルを開けないようにすることが可能なため、誤送信対策としては有効な手段だという。

 しかし、同一の宛先にファイルとパスワードを送っているので、仮に攻撃者が存在した場合、片方が入手できれば他方も入手できてしまうことになり、セキュリティ対策としては効果がない。これを回避するために、パスワードの連絡を電話などメール以外の方法で行うことも考えられるものの、手間を考えると現実的な手段ではないとのこと。

 そこでエアーでは、添付ファイルをいかに安全に届けるかという点に着目し、新たに2つの手段を提供する。

 1つ目は、添付ファイルZIP暗号化後のパスワード通知先を別の宛先とする方法。添付ファイルをZIP暗号化し、相手へメールで送信するところまでは同じだが、ファイルを送信する宛先とは別の宛先にパスワードを通知することで、セキュリティを高められるとした。なお、一度通知先を変更した宛先については、次回より変更後の通知先が表示されるようになる。

 もう1つは、添付ファイルをOneDriveで共有し、ダウンロードする方法。添付ファイルメールを送信すると、連携済みのOneDriveにファイルをアップロードし、アップロード先情報の通知用ファイル(OneDriveURL.html)がメールに添付されて宛先に送信される。受信者は通知用ファイルから共有リンクを開き、ファイルをダウンロードすることが可能だ。なお、この機能はOneDrive for Bussiness(有償版OneDrive)のみ対応しているとのこと。

 このほか今回は、特定の宛先は送信Alert表示をスキップする「送信Alert除外リスト機能」、特定の拡張子の添付ファイルを送信禁止する機能なども追加されている。