ニュース

クラスメソッド、米New Relicとカオスエンジニアリングによる新ソリューション開発を中核としたパートナー契約を締結

 クラスメソッド株式会社は14日、デジタルビジネスの重要指標を観測可能にする「可観測性プラットフォーム」を提供する米New Relicと、カオスエンジニアリングによる新ソリューション開発を中核としたパートナー契約を締結したと発表した。

 カオスエンジニアリングとは、実際に運用されているサービスの本番環境に、制御された失敗や障害を意図的に注入し、そこから発生する影響への対応プロセスやシステムの自動回復能力の脆弱性を明らかにすることで、本番環境の耐障害性や信頼性を継続的に向上させる手法。

 クラスメソッドでは、これら手法のサービス化に必要な実証実験を行っているが、New Relicは同手法によって発生するあらゆる障害指標を計測するプラットフォームを提供する。

 ソリューションのパイロットプログラムとして、すでにNew Relicとクラスメソッド両社のエンジニアチームが、カオスエンジニアリングをベースとした実証実験を開始している。クラスメソッドは、自社内部の特定の本番環境に制御可能な障害を発生させ、計画されている対応やシステムの自動回復機能、組織の命令系統が機能するかどうかといった影響の計測に、New Relicプラットフォームを利用している。

 両社では今後共催ウェビナーを開催し、主にデジタルサービス/システムの信頼性をミッションにするSRE(サイト信頼性エンジニアリング)チームや運用エンジニアを対象として、カオスエンジニアリングの概論や効果、その実装に向けた手順をオンラインセミナーで解説する。

 さらに、両社で行っている実証実験の成果をもとに、共催でカオスエンジニアリングを体感できるハンズオントレーニング(Game Day)の実施を今夏に予定する。人工的に構築された環境で、障害発生とその計測、対応、改善の一連のサイクルを体験できる。

 また、クラスメソッドでは、New Relicの日本法人であるNew Relic株式会社と連携し、New Relicの全製品、サービスのリセールと、導入コンサルティングの提供を開始する。クラスメソッドが手がける初の事例としては、森永乳業株式会社への導入が決定しているという。