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アズワンがOracleの自律型データベースを導入、販売店向けの在庫データ提供基盤を強化

 日本オラクル株式会社は26日、アズワン株式会社が、販売店からの在庫情報確認システムに自律型データベース「Oracle Autonomous Transaction Processing」を導入したと発表した。これによりアズワンでは、販売店が常時アクセスする在庫情報確認システムの運用管理負担を50%軽減したとのことだ。

 理化学機器の総合商社であるアズワンは、カタログや同社のWebショップ「AXEL」を通じて400万点超の商品情報を提供し、ユーザーと販売店、メーカーを結ぶデリバリー体制により商品を販売している。そのうち30万点以上の在庫データは、データベースマシン「Oracle Exadata」とOracle Autonomous Transaction Processingの連携によって運用管理され、販売店からの在庫データ確認を24時間可能にしているという。

 同社は2014年7月に、6つのシステムで運用していたデータベース基盤をOracle Exadataへ統合したほか、2017年には、Oracle Exadataとリアルタイムに連携するアプローチとして、Oracle Database Exadata Express Cloudと、Oracle DatabaseのREST APIを簡単に開発できる「Oracle REST Data Services」を活用し、販売店向けシステムの在庫データ参照機能へと拡充していた。またチャットボットとも連携し、ビジネスチャットアプリを介した在庫の問い合わせ対応も実装しているとのこと。

 さらに2020年1月からは、これまで利用していたOracle Database Exadata Express Cloudを、東京リージョンのOracle Autonomous Transaction Processingに移行。自律化機能によって、チューニング、パッチング、モニタリングなどの運用管理の負担を50%軽減しながら、在庫データのロード時間を約93%短縮したという。さらには、定期的な保守作業を含めて99.995%のアップタイムを保証するSLAにより、システムの品質、およびエンドユーザーである販売店の利用体験を向上させているとのことだ。

 また、ローコード開発基盤「Oracle Application Express」を活用することで、REST API、JSONで直接データの読み込みや書き込みができ、アプリケーションサーバーを立てずにデータの連携が行えたため、約1カ月という短期間でシステムの本番稼働を実現したとしている。

 なお、このプロジェクトにおけるOracle Cloudの販売は、株式会社日立ソリューションズが、システム構築は株式会社オプテージがそれぞれ担当した。