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PBL教育を担う教師の養成プログラム、NECが2020年7月より提供

課題解決型AI教育の実現を支援

 日本電気株式会社(以下、NEC)は17日、課題解決型AI教育を実現する、PBL(Project Based Learning)を担う講師を養成するため、「PBL導入プログラム」を2020年7月から提供開始すると発表した。なお、課題解決型AI教育を行う大学および高等専門学校を対象としており、3年間で国内70校への提供を目指すという。

 内閣府が2019年6月に発表した「AI戦略2019」では、「数理・データサイエンス・AI」をデジタル社会の基礎知識と位置付け、年間約50万人の大学生・高等専門学生全員に、リテラシー教育を実施する目標が掲げられている。また、AIの応用基礎教育・エキスパート教育として、PBLを中心とした課題解決型AI人材育成に取り組むことも掲げられているとのこと。

 しかし、PBLを担う講師には、AIに関する専門知識に加えて、社会におけるデータ利活用やそのプロセスに関する知見が要求されることから、全国的に講師が不足することが懸念されているという。

 今回発表された「PBL導入プログラム」は、大学生・高等専門学生向けにPBLを実施するための講師を養成する研修プログラムで、こうした課題を踏まえて提供される。AIに関する専門知識、データ利活用事例、データ利活用プロセスなど、PBLを実施するために必要な知識を習得するためのカリキュラムから構成されており、全国8カ所で年2回(期間:3カ月間、42時間)開催されるとした。

 なお、同プログラムで使用するPBL教材は、国立大学法人滋賀大学データサイエンス学部、および公立大学法人横浜市立大学データサイエンス学部の協力のもと、「NECアカデミー for AI」にて開発するとのこと。さらに演習環境として、データ分析を行うためのクラウド環境も提供する。