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IIJ、クラウド型ID管理サービス「IIJ IDサービス」の機能を拡張

 株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は30日、クラウド型ID管理サービス「IIJ IDサービス」において、認証管理の強化など機能拡張を行い、提供を開始した。

 IIJ IDサービスは、Office 365やG Suiteなど複数のクラウドサービスを一つのIDで利用できるシングルサインオン(SSO)の仕組みを提供するサービス。ユーザーごと、ロケーションごとのアクセス制御や多要素認証などによる、セキュリティの向上を同時に実現する。

 機能強化では、さまざまなクラウドサービスとのより柔軟な連携を実現した。具体的には、複数のグループ企業、事業部門が同じクラウドサービスを個別に利用するケースにおいて、一部のクラウドサービスでは、そのクラウドサービス側の制約により、一つの認証基盤から複数の同一クラウドサービスに連携させることができない場合がある。IIJ IDサービスでは、それぞれの環境に対して異なる認証基盤であるかのように認識させることで、複数の同一クラウドサービスを利用する際にも、一元的な認証管理を行うことがより容易になる。

利用イメージ

 また、API連携拡張による監査対応の効率化を実現した。内部統制報告制度(J-SOX)の一環により、企業には監査法人に対して適切にID管理を行っていることを報告する義務がある。IIJ IDサービスは、APIを使って認証ログやジョブ履歴など必要なログ情報を定期的に自動で取得することが可能になるため、監査対応への負荷軽減を実現できる。

 さらに、仮パスワードのリセットを強制することによる認証管理強化を実現。ユーザーは、通知された仮パスワードでログインすると、新たなパスワードへの変更が要求されるようになり、仮パスワードには有効期限が設けられるため、作成されながらもログインされていない放置されたままのアカウントをターゲットにしたハッキング対策にも有効となる。

 IIJ IDサービスの料金は、今回の機能拡張による改定はなく、各種SaaSやアプリへの連携機能を提供する「外部サービス連携オプション」が1IDあたり月額100円など。