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NEC、需要予測をWebブラウザから容易に利用できる「需給最適化プラットフォーム Webサービス版」

 日本電気株式会社(以下、NEC)は8日、製造・卸・物流・販売といったバリューチェーンにおいて、需要と供給を最適化するための「需給最適化プラットフォーム」サービスを拡充すると発表した。Webブラウザから手軽に利用可能な「需給最適化プラットフォーム Webサービス版」をラインアップに追加し、同日より「Amazon SaaSストア」にて提供開始する。

 来客数や出荷数、販売数などの需要予測は、需給計画や発注業務の効率化の鍵として、幅広い業種において活用されており、NECでは、自社のAI技術である「異種混合学習技術」を活用して、高精度な需要予測を要因分析と合わせて行える「需給最適化プラットフォーム」を提供してきた。

 今回はこのサービスラインアップの1つとして、より手軽に、Webブラウザから高精度な需要予測を利用できる「需給最適化プラットフォーム Webサービス版」を製品化した。同サービスは、「定型予測(客数予測分析)」と「非定型予測(多目的予測分析)」の2つのメニューから構成されており、必要に応じて利用できる。

 このうち「客数予測分析」は、AIを用いた需要予測を手軽に利用可能なサービス。NEC独自の分析モデル設計を利用するので、ユーザーはデータを入力するだけで来客数の予測を簡単に行えるという。また高精度な予測値に加えて、予測に影響している要因(影響因子)もわかりやすく確認できるとした。

 価格は月額4万9800円(税別)から。

 一方の「多目的予測分析」では、ユーザー自身が分析モデルを設計し、販売数や出荷数などの独自予測を行えるメニュー。分析モデルの設計は、Webブラウザ上でのドラッグ&ドロップや簡易な操作のみで行えるとのこと。なお、販売数や出荷数などの高精度な需要予測と、予測における要因分析(影響因子確認)も定型予測同様に行えるとしている。

 価格は月額9万9800円(税別)から。

「多目的予測分析」画面イメージ

 両サービスは、「需給最適化プラットフォーム」同様、ユーザーが持つ販売実績などのデータに加えて、NECから提供するコーザルデータ(天候や気温、曜日、イベントなど販売に影響を与える外部要因データ)を組み合わせて利用することが可能。また、予測に影響を与える要因分析も行えるため、業務分析にも活用できるとしている。

 NECでは今後、「異種混合学習技術」に加えて、「RAPID機械学習」など、さまざまなAI技術を活用することで、ユーザーニーズに合わせたメニューの強化を継続的に進めていくほか、利用可能なコーザルデータの拡充も順次行い、さらなる精度の向上に向けて取り組むとのことだ。