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アシスト、推論型AI「Progress Corticon 5.7」を提供 ルールモデリング機能とデータベースアクセス機能を強化

 株式会社アシストは22日、自社が取り扱っている米Progress Softwareの推論型AI「Progress Corticon」の新版「同 バージョン5.7」を、同日より提供開始すると発表した。新版では、ルールモデリング機能とデータベースアクセス機能を強化している。

 Progress Corticonは、米Progress Softwareが開発したBRMS(ビジネスルール管理システム)ソフトウェア。業務ルールをアプリケーションから分離して管理できるため、ビジネスルールの変更をコーディングレスでシステムに反映できる点が特徴で、開発や変更に費やされる作業時間を大幅に削減できるという。

 またアシストでは、人の“判断”を含めたビジネスプロセス全体の自動化を「エンタープライズRPA」と呼称しており、それを支援するソリューションとして「AEDAN(Ashisuto Enterprise Decision AutomatioN:えいだん)」を提供。Progress Corticonを、その中核となるビジネスルール自動化エンジンとして利用している。

 今回の新版では、まず、ルールモデリングを効率化する機能が強化された。ビジネスルールの基礎となる語彙(=業務用語)を使ったモデリングは、好評だった反面、ビジネスルールの数が増えると、語彙の変更がどのルールに影響を及ぼすのかがわかりにくい点が指摘されていたという。そこで今回は、語彙の変更が、その語彙を利用しているすべてのビジネスルールに反映される機能が追加され、モデリングの効率化を実現するとした。

 また、ルールやそれに付随する作成物にコメントを追記し、容易に参照可能にする機能を追加。ルールの変更や引き継ぎなどを記載できるので、共同開発の生産性が向上するという。

 さらに、データベース接続機能においても改善が行われた。具体的には、Advanced Data Connector(ADC)関連の機能を強化している。

 ADCは、EDCに比べ高速なデータ処理機構を持つことから、EDCと併用して利用することが検討されているものの、旧バージョンのADCは実装難易度や管理面で課題があったという。例えば、SQLクエリを格納するデータソースと実データを格納するデータソースが分離されてみえないといった点が、問題として指摘されていた

 しかし今回の新版では、SQLクエリを格納するデータソースが分離されたことにより、SQLクエリ格納用データソースをCorticon Serverローカルに保持するなど、アーキテクチャ上の柔軟性が向上している。

 このほか、ADCによる複数データソースへのアクセスにも対応。さらに、ADCを利用したビジネスルールをWeb Consoleにてバッチ実行できるようにし、利便性を高めたとのこと。